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景気回復なき利上げ


12月利上げは間違いないという空気が流れています。
株価が崩れないという条件付きですが、FRBは12月の利上げを強行するつもりだと思います。
これ以上は、景気の悪化を指標の操作で(基準の変更、季節調整、のちの修正など)ごまかしきれなくなるからです。
GDP成長は鈍化したままで横ばいです。工業生産、輸出、企業の収益、設備投資は不調で、住宅市場もここにきて弱くなってきました。労働生産性、インフレ率、賃金、小売売上もともに伸び悩んでいます。おもだったマクロ指標は、景気が悪いという理由でQE3を開始したときよりも悪くなっています。
唯一、目にみえて改善がみられるのが労働市場です。
11月の雇用統計は、12月利上げをする口実として、ふさわしい数字をだしてきました。
もっとも、ここで何度もいってきたように、アメリカの全労働人口からすれば10万程度の数字はノイズにすぎません。
アメリカの雇用はフルタイムの正社員からパートタイムのアルバイトにシフトしつつあります。パートタイムの不安定な仕事は、入れ替わりが激しく、調査の日によって10万程度の誤差はすぐ生じるでしょう。その10万人は次の日にやめている可能性があります。
米非農業部門雇用者(NFP)は、市場予想を大きく上回る+271000人増でした。
もっとも、昨年同様、この時期は、前倒しになってきた年末商戦向けの臨時雇用があります。そのため、上振れは想定内だったといえます。この部分の季節調整は悪いほうにはしなかったようです。
建築関連の数字もよかったですが、オバマが、「キーストーンXL」計画を却下したことや、金利上昇による住宅市場の低迷によって、今後は、苦戦すると予想されます。
+271000人増加といっても、25歳~54歳の労働者の11万9000人が仕事を失っています。55歳以上の労働者が+378000万人増えたことで全体の数が増加しているだけです。
これは、企業がオバマケアの負担をいやがってフルタイムの正規雇用者を解雇して、パートタイム労働者に置き換えていることを意味していると思います。
パートタイム労働者は、リタイアした年寄りが好まれます。アメリカは、年金や医療などのセーフティネットが不十分です。老人も働かざるをえないため、安い賃金でも我慢して労働市場に復帰しています。
もちろん、仕事を失った11万9000人の25歳~54歳の労働者(その多くがフルタイム労働者)もパートタイムの仕事をせざるをえなくなります。もちろん、所得減少を少しでも減らすために、いくつかの仕事を掛け持ちしないといけません。そのいくつかは、延べ人数のように、NFPに、ダブルカウントされていると思います。
Another Phony Payroll Jobs Number — Paul Craig Roberts

FRBは、強いアメリカを誇示するため、そして、FRBの信任のために12月の利上げを強行したいところでしょう。その目的は、ドルを釣り上げて、株バブル崩壊を避けることです(上昇までは望んでいない)。FRBやGSは、株価は横ばいで、レンジ内で推移してくれれば御の字なのです。配当やオプションで十分に利益がでます。逆にこのまま上昇が続いて、それが崩壊することを恐れています。
もっとも、このまま原油価格が下がり、金利があがれば、シェール関連などのジャンク債にプレッシャーがかかります。住宅市場のREITも金利上昇によってそのバブルが危険になります。ジャンク債も不動産市場も株式市場とは高い相関があります。この2つが崩れて、株式市場が無傷ではすみません。
もちろん、一番、怖いのは、米国債長期金利の急騰です。
他国が自国防衛のために、ドル債をうってドル売り介入していますし、産油国も原油安でドル債を買う余裕はありません。中国も買いを減らしてきています。
頼みは日本のQEしかありません。
そのために、ゆうちょ、かんぽを民営化させたのです。
元GSの人間をゆうちょの運用担当責任者に任命したのです。
一部では日銀の追加緩和は絶対無いとか言っている人もいますが、私は高い確率で追加緩和をしてくると思います。
タイミングとしては、ECBの利上げとFRBの利上げ後ですが、円安を為替操作と牽制する米議会のTPPの批准後になるかもしれません。もちろん、やる必要はないですし、やるべきでもないとは思いますが。
買う国債が枯渇してきているのでテクニカル的に難しいとは言いますが、それはゆうちょ、かんぽに国債を吐き出させればなんとかなるでしょう。
ゆうちょ、かんぽは、国債をうったらなんで運用すればいいのかというと、もちろん、日米の株と、米国債です。
元GSのドラギもユダヤ資本家のドル防衛のために、追加緩和をしてきます。
そして日本もそのあとに間違いなく追加緩和をしてくるでしょう。
その支援を受けて株式市場が崩れないのなら、FRBは威信のために、一度は利上げをしてくると思います。
しかし、その次の利上げはポーズだけで永遠にないと思います。
来年になってマクロ指標が総崩れになって、株バブルや不動産株バブルが弾ければ、すぐまた利下げをするでしょう。


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[ 2015/11/10 02:23 ] 市況 | TB(0) | CM(0)
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