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米利上げの金価格への影響


FRBが利上げをすれば、金価格は下がるとういうのが、ユダヤ資本家が支配する金融市場のコンセンサスのようです。
世界中の市場関係者、投機筋、金融メディアはこれを当然の前提としています。
その理論的根拠は、金は利子をうまないので利上げすれば魅力が低下するというものです。
もっとも、これに対しては現金や無配当の株も同じだという反論ができます。
また、金の主たる購買目的は価値の保存であり、債券のように積極的に利益を得ることが目的ではないということもできます。

このように利上げによって金が売られるという市場コンセンサスの理論的根拠は弱いものですが、実証的にみても、結論は逆のようです。
過去の利上げの局面では、金価格は上昇することが多いようです。
金利上昇と金価格
金と米国の実質金利:その実態を検証


金利引き上げ期にゴールドは良く成長する(前編)
金利引き上げ期にゴールドは良く成長する(後編)

Gold & The Federal Funds Rate

これらの実証研究によると、利上げがはじまるまでは、金は売られることが多いようですが、いざ、利上げが始まると、材料出尽くしなのか、噂で買って事実で売るなのか、金は買い戻されることが多いようです。
同じようにドルも利上げがいざ始まると売られることが多いようです。金とドルは逆相関にあります。
レアケースですが、利上げ局面で金が売られるケースは、景気が加熱しインフレ率が急騰したため(金価格も高騰している)、これを抑えるために、急ピッチで政策金利が上げられるケースです。70年台後半の強烈なインフレを抑えこんだ鬼ボルカーのインフレ退治が有名です。インフレ率が高いために、実質金利(名目金利-インフレ率)がマイナスになっているので、物価の上昇やバブルの膨張がとまりません。これを抑えるためには、名目金利を高騰しているインフレ率よりもさらに高く釣り上げて、実質金利をプラスに引き締める必要があります。
金価格が相関しているのは、名目金利ではなく実質金利のほうです。
利上げで金価格が下がるという説によると、利上げで名目金利が上昇して、金よりも債券のほうが魅力的になるということですが、これは理論的にいまいち、説得力をかきます。しかし、実質金利がプラスになるのであれば、金よりもキャッシュ(すなわちドル)の魅力が増します。タンス預金も実質金利がマイナスなら、実質的に利子がついているのと同じです。この場合は金が売られるというのは多少筋が通っています。

一方、利上げで金価格が上昇するケースは、景気が悪くデフレ圧力が強いため(金価格も低迷している)、いくら名目金利を低く抑えても、実質金利が+になって、いっこうに景気が回復しない状況下で利上げをするケースです。
景気が悪いなか、利上げをあえてすることで、景気が将来的に回復して将来のインフレ率が上昇するように装い、期待インフレ率をあげようとします。
そうすれば、利上げによって結局、実質金利は低下して緩和的になります。この場合の政策金利の上昇は、インフレ退治のときとちがって緩慢なペースになります。いくら期待インフレ率が上昇しても、名目金利がそれを上回るペースで上昇すれば、実質金利はさがらないからです。

ロバート・シラー教授は、「経済が成長するとインフレが起こる傾向にある。
インフレが起こると、FRBがわずかに利上げしても、実質金利が低下または横ばいになる可能性がある。」とのべています。
ロバート・シラー:投資成績と人間の価値は別のもの

市場のコンセンサスとは異なり、FRBは米国の景気が悪いからこそ利上げをするのであり、そして利上げは引き締め目的ではなく、緩和目的なのでしょう。
それは株バブルや不動産バブルの延命になります。
今回の利上げのケースでは、金価格は上昇する可能性が高いと思います。
もちろん、このケースでかぎをにぎるのはインフレ率の上昇です。
個人的にはアメリカの持続的なインフレ率の上昇には懐疑的ですが、年末商戦がおわった来年以降は原油価格を釣り上げくるとことが予想されますので、それが成功すれば、インフレ率は上昇してくると思います。
FRBの狙い通りいけば、FRBとしてはあがってもらっては困る金価格も上昇します。


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[ 2015/12/14 16:10 ] | TB(0) | CM(0)
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