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中国に破れた米経済、低成長から失速へ。日本経済再生唯一の道


米国の国内総生産(GDP)は、2009年半ばにリセッションが終了して以降は平均して実質年率2.2%の伸びです。これは20世紀後半の平均3.6%をはるかに下回っています。
米経済、7年続いた低成長 今後も変わらずか
アメリカのFRBなどの金融当局、ウォール街のお抱えエコノミスト・アナリストなどは、この低い成長率の原因をリーマン・ショックの後遺症としています。その後遺症が癒えればまた過去の平均値の成長率に力強く戻るという楽観論です。
これに対して、もう以前のような高成長の時代には戻らないとう見解もあります。
なお、サマーズらを中心とする長期停滞論です。“長期”といえば、また将来的には成長が元通りになる可能性も含んでいますが、訳の仕方によっては、恒久停滞論や、恒常的停滞論ということもできます。趨勢的停滞論と訳する人もいます。ニュアンス的にはこっちのほうが近いと思われます。

経済成長率は、労働生産性と労働投入量できまります。
米国の生産性は、10年以上前のITバブル期に急上昇して以降は伸び悩んでいます。
アップルやFBなどのなんら特段の社会的効用を付加していない過大評価の会社を例にあげて、米国のイノベーションは他国を凌駕するとするエスノセントリズムもありますが、統計的にみれば国と国との間の生産性の格差は収斂する傾向にあるようです。米国の生産性は高すぎるので今後は低下していくとみるのが自然です。
人口というマンパワーからみて、これからの革新は中国製やインドから生まれる可能性が高いと思います。平均的な知能指数は、白人よりも東アジア(日本、中国、韓国)の黄色人種のほうが高いという調査結果もあるそうです。
イノベーションの死、成長の終わり

米国企業の株価は、金融危機後、先進国中銀の協調金融緩和によって上昇を続けてきました。その間、企業業績は、低成長でしたが、株価はその成長ははるかに上回る勢いで上昇していきました。金融関係者は、米国株がバブルではないといいますが、あまりに無責任な発言でしょう。
米企業は、低金利を利用して社債を発行し資金を調達して自社株買いに投入してきました。企業の本業の成長は鈍化したままなので、自社株買いの原資は、本業の利益ではなくもっぱら借金でした。これによって形式的にはPERを下げることもできました。
これは、金融関係者が米株価は割高だが、バブルではなく、まだしばらくはいけるという口実に使わてきました。
株主はころころかわるので将来の利益よりもいますぐの利益を求めます。そういう株主がそういう経営をするCEOを選びます。CEO自身も株価があがればストックオプションの利益が得ることができます。利益相反です。
米企業は、本業ではなく自社株買いに資金集中させるため、設備投資や事業拡大(雇用増)にはお金が回らず、そのため、企業の収益の伸びは低調なままです。
労働分配率も抑えたまたままで、従業員の賃金もほとんど増えなかったため、国全体の個人消費(ひいては成長率やインフレ率)も鈍化したままです。
日本でも、以前は、商法で自社株買いは、多くの弊害があるため禁止されていました。しかし、資本家のロビー活動によって例外が多くもうけられていき、結局、自己株式取得禁止の原則は形骸化しています。このロビー活動はもちろん、米国資本家からの圧力が大きかったと思います。今現在、安倍政権の憲法改正に対して憲法学者が猛反発していますが、当時の商法学者も同じように抵抗しましたが、押し切られました。
本業と関係のないマネーゲームとしては、自社株買いの他、M&Aもあります。これはゼロサムゲームです。規模効果は限定されますし、なにより、買い取る側のおれたちのほうが上手くやれるというのは、だいたいはうぬぼれで上手くいかないようです。

アメリカは、潜在成長率が低下し、自然利子率がマイナスに陥っているので、ゼロ金利を維持するのが正常な金融政策です。それによって発生するバブルは、利上げではなく、自己株式取得の規制や、金融取引税、マクロ・プルーデンス政策などで対応すべきだと思います。

このように米国の労働生産性は、技術革新の限界、新興国のキャッチアップ、設備投資の不振などで今後も伸びることはないと思います。産業の空洞化で労働集約的な製造業が衰えて、サービス業に産業構造が転換していることも大きいと思います。

そうなるとあと、成長をにぎる鍵は、労働投入量です。
米国の労働人口は、他の先進国や中国などと同じように、これから減少していきます。メキシコや中国の出国規制、米国内の右派の台頭、中国の一人っ子政策の廃止などによって、今後は移民も減少してくと思います。
米国では、高齢者だけではなく、生産年齢人口の労働参加率も低下しています。産業の空洞化や技術革新による人減らしによって、なかなか労働市場の流動性がうまくいっていないようにみえます。
中国の場合は、人口減少といわれますが、あと15年ぐらいは横ばい状態がつづきます。一人っ子政策の廃止されましたし、一人っ子政策を脱法して出産され戸籍に登録されていない人もすでにたくさんいますから、想定されているよりは、緩やかな人口減少になると思われます。
もっとも中国の場合は、総労働人口が減少するといっても、まだまだ農村部、内陸部から、都市部、沿岸部に労働力を投入できます。中国崩壊を望んでいる右翼などが、引用するルイスの転換点ですが、まだまだ先の話でしょう。戸籍制度の改革がすすめば、この人口移動は加速すると思います。
中国は、投資・製造(世界の工場)・外需の産業モデルから、消費、消費(世界の消費市場)、内需の産業モデルに転換しようとしています。米国などとおなじように、製造業からサービス業への転換は生産性を低下させる要因になりますが、膨大な数の農業従事者がサービス業にシフトすれば、それ以上に生産性は急上昇することになると思います。

中国経済の場合は、米国と異なり、労働生産性が今後も伸びることので、中長期的に安定して成長が続くことは確実でしょう。
もちろん、中国も米国のリーマン・ショックの尻拭いのためにおこなった過剰投資など、さまざまな問題を抱えていることも事実です。
それでも、中国経済は相対的に、欧州経済や、日本経済、米国経済よりはいいでしょう。
中国の金融機関は不良債権を抱えていますが、米国がシャドーバンクにかかえる不良債権に比べればマシですし、先進国とことなり不動産バブルはトップダウンで抑えこまれています。不動産価格は安定的です。
中国の金融機関は、事実上国営ですし、もし金融危機になれば、政府が銀行を救出して借金を肩代わりできます。過去何度もバブル崩壊するたびに政府が肩代わりしてきた日米と異なり、中国政府にはまだまだ余裕があります。
そもそも中国の金融機関がもつ健全な資産自体は、米国のそれを凌駕しています。家計のバランスシートも健全で貯蓄率も高いです。
鉄や銅、原油などの過剰在庫も、ある程度保存が効くので問題ないでしょう。紙切れなのにバブル化したドルを今のうちに安値のコモディティに交換していくのは長期的にみれば合理的な選択でしょう。

米国のリーマン後の実質年率2.2%のGDP成長ですが、これは20世紀後半の平均3.6%を下回っているとはいえ、潜在成長率は上回っています。
これは、先進国共同のゼロ金利や量的緩和などの金融緩和によって嵩上げされたものだと思います。資産バブルによる資産効果によって、一時期になら、景気回復しているように魅せるもとができるのです。
もっとも、それはいつまでも続きません。いつかバブルははじけます。バブルの後遺症は深刻で長く続きます。
目先の景気対策のために安易にバブルにたよればあとでえた利益をはるかに上回るツケを払わされます。
オバマは選挙対策のためにQE3をしました。アベノミクスも選挙対策です。安部が最近、左派寄りの政策をしているのも多数派の貧困層の票ほしさでしょう。選挙が終われば、また右に大きくシフトするはずです。

リーマン後の、先進国の金融緩和によって、、世界の人口のうち「最も豊かな1パーセント」がもつ富と、「最も貧しい50パーセント」がもつ富が同じになるなど、格差は拡大してきました。
世界人口の約半数は「より貧しく」なっていく
リーマン後の金融緩和による低成長で、恩恵を受けたのはもっぱら富裕層です。
過小消費理論によると、格差拡大は総個人消費を減らします。世界的な需要の伸びの低迷はこの格差拡大が大きく起因しています。
潜在成長率の低下を、リフレ派のいうように金融緩和で救うことはできませんが、かといって、ケイジアンのいうように財政を無視して財政出動をすればいいというわけでもありません。どちらも効果が限定されて持続性がないのに対してその後の副作用が大きすぎます。
かといって、リバタリアンがいうように、国はなにもせず、放置していれば市場が神の手ですべてを解決するようなことはありえません。人はそれほど合理的ではありません。市場は万能ではないのです。
市場にまかせて競争させていけば、格差はどんどん拡大してきます。スタートラインが違うわけですから、リバタリアンが強調する能力主義からはむしろ機能しなくなります。
リバタリアンは自己の能力を過信して競争を好むために社会の和を乱します。リバタリアンが政治家になれば政局が不安定化しますし、権力を握れば、他国との軋轢を生んで、地政学的リスクも高まります。今現在、世界で問題のある政治家、もリバタリアンが多いようです。いま熱いサウジの若い王子もやはりリバタリアンのようです。

金融政策がダメ、自民党の支持母体など特定の既得権益だけが潤うような従来型の財政政策がダメ、自由放任のレッセフェールがだめなると、結局、成長の鍵を握るのは政府による富の再分配しかないと思います。
具体的には、相続税、資産や資産所得に対する累進課税のおもいきった強化、年金制度と生活保護の一元化、介護士の公務員化や公務員保育士の増員といった公務員の増員などが考えられます。大きな政府が必要になるので増税は不可避です。

少子化の原因は、女子の進学率上昇、社会進出などに伴う晩婚化が大きいですが、教育費の高騰によって子育てに金がかかるのも大きいと思います。女性の最大の贅沢は子供を持つことともいわれていますが、子供には金がかかるのです。
ばらまきとマスメディアによるメディア・コントロールで批判された、民主党のこども手当ですが、理にかなった政策でした。票ほしさに、投票率の高い高齢者に3万をばらまく安倍政権のばらまきとは違います。
フランスが、経済が成熟した先進国でありながら、出生率が改善しているのは、分厚い子供手当てがあるからです。民主党のこども手当とはくらべものにならないぐらいの手当です。
日本はOECD諸国のなかでは、シンママの貧困率が高く、子供に対する手当がすくない国です。
格差拡大が少子化、ひいては経済成長の妨げになっています。
これを変えるのは政治であって市場ではありません。

戦国時代は強いものについたものが生き残ることができました。
武田や毛利ではなく、織田についた大名が生き残ったのです。成り上がりの若造でうつけの信長が率いる織田に名門の武田や、毛利が負けるはずがないという保守的な大名は、その家族や家臣を死に追いやり露頭に迷わすことになりました。また、本能寺の変、秀吉の死亡などのターニングポイントで、次の覇者は誰か見極めることができた大名だけが生き残れました。現在の覇者がこれからも勝者でありつづけるだろうと判断した(正常化バイアス)先見の明のない保守的な判断をした大名は滅びました。
今の安倍政権は、経済、外交、安全保証、社会保障、憲法、原発、沖縄などすべての重要な政治判断を間違えていますが、中国ではなく米国につく政策をとっていることが、このすべての判断ミスにつながっています。
いまの日本の洋々な政治的スタンスのなかで一番ダメないわゆる対米従属右翼です。
米経済は非常に脆い状態です。
理論的には、経済成長率が低いと衝撃に対しもろくなり、リセッションに陥る可能性が高いそうです。
その衝撃となるのは、株&不動産バブル崩壊だと思います。
最近の株安の原因として、米利上げ、中国減速、原油安などが戦犯としてあげられていますが、最大の原因はやはり米経済の減速です。市場が思うよりもはるかに米経済は弱いとおもいます。その事実を市場はまだ織り込んでいないと思います。まだまだブル派はしぶとく存在していますし、多数派といえます。

日本は完全に米国に従属しているので、米株が終われば日本株もおわりというだけでなく、実体経済でも米国が不況入りすれば、日本も不況入りを避けられません。
日本も米国同様、潜在成長率が低下している状態ですから、すこしでも成長の鈍化をソフトランディングさせるためには、米国にすりよっていてはダメです。
日本は米国を見捨てて、中国、ロシア、イランなどの陣営に接近すべきでしょう。
金融政策や財政政策にたよることはそろそろおわりにしないと大変なことになります。
成長の加速とインフレで借金を帳消しにしようなど無茶です。失敗すれば、大きなダメージが長期に続くでしょう。国民の生活水準を大幅に低下させるだけです。
国民の民度を高めて左派政権を誕生させて、富の再分配にとりくんで低成長&デフレですが持続的な成長を目指すべきです。経済成長が低調でも持続すれば国には寿命がないので、国債の利払いは続けられます。低成長ならデフレのほうが国民の生活水準は維持できます。低成長による格差拡大は税制によって対処すべきでしょう。
Eagles - Hotel California Live. At The Capital Centre, 1977.
Eagles - New Kid in Town (リードボーカル グレン・フライ)


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[ 2016/01/20 20:02 ] おすすめ | TB(0) | CM(1)
面白いことをいうなぁ
管理人の本音が出ていて面白い。
結局すべては「中国押し」から出てくる意見ですよね。

「中国に破れた米経済」
「日本は米国を見捨てて、中国、ロシア、イランなどの陣営に接近すべき」
「国民の民度を高めて左派政権を誕生させ、デフレですが持続的な成長を目指すべき」

根拠が示されませんので、管理人の信念に基づくポジショントークにしか見えませんが、ドルによって膨らんでいる中国は、これから別世界でも作るのでしょうか?

アメリカよって守られた日本の平和に安住し、アメリカによって作られた経済の土俵に乗って、民主主義と基本的人権と言論の自由を謳歌している管理人は、独裁政権にいったい何を夢見ているのでしょう?
[ 2016/01/26 00:06 ] [ 編集 ]
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