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アベノミクス円安は景気回復をもたらすか?


アベノミクスによる円安が進行中ですが、それによる輸出業の業績改善が期待されています。
今の株高はそれを期待したものといわれています。
しかし、円安が景気回復につながるのかについては争いがあります。
円安によって企業の利益が上がるパターンは2つあります。
1つ目は、円安によって商品の対外価格を引き下げることができるので価格を下げる場合です。
グローバル市場の価格競争で韓国などのライバル国に優位にたつことができます。
この場合、一つの商品自体の利益は落ちますが商品がたくさん売れるようになります。
商品の売り上げがアップし実質輸出量が増えれば、国内の生産も増加して雇用が生まれ給料が上がります。
雇用者が増加し給料があがれば消費が増えGDP成長率も上がります。
GDP成長率があがれば税収も増えます。
税収の増加は差し迫った国家債務危機回避のために急務です。
このパターンは国民すべてが利益を得ることができ、富の再配分効果もあるといえます。

もうひとつのパターンは、円安でも商品価格は維持したままする場合です。
商品価格が変わらないので販売量は増えないのですが、得た利益を円に換算したときに円建ての名目利益が上がります。
この場合、実質生産量は増えません。実質生産量が増えなければ、雇用改善につながりませんし、一部のホワイトカラーを除けば給料も上がらないでしょう。
国民へのトリクルダウン効果は限定されます。
企業の名目の利益はあがりますから、配当が増えて株主は潤います。
株主は外国人が多くの国民の多くはその利益を享受できません。

今の日本でおこっているのは後者のパターンのようです。
13年第1Qの日本から世界への輸出量は10%(前年同期比)低下、景気後退前のピークである07年後半比だと30%低下しているようです。
また、2012月から2013年2月にかけて、自動車の輸出で得られた利益は12%増えたましたが、実質的な数量は2.4%減少したようです。

アベノミクスは通貨安を目的としていないといいますがそれは対外的な建前です。
実質的には通貨安を目的としています。
しかし、現状ではその通貨安が景気回復の効果をもたらしているか疑問です。
輸出業の増益が従業員の給料上昇につながれば、より多くの雇用者を抱えるサービス業などの内需企業への波及効果もあります。
安倍政権になってしきりに企業に給料を上げるように圧力をかけていますが、資本主義の日本では国がそれを強制することはできません。
現状ではアベノミクスにより、富の逆再配分がおこり、ますます格差が広がっているようです。
それは、国全体の消費、すなわちGNPを低下させることになります。
もっとも、年金基金は株で運用しているから、株高は株を持たない人も含めてすべての国民の利益になるとのいいぶんもあります。
しかし、裏をかえせばバブルが破裂すれば、株をもたない国民もすべて不利益を受けることになります。
そもそも年金基金は安定的な運用が求められます。
キャピタル・ゲイン狙いの短期の投機筋ならばボラが大きくなったほうがいいのでしょうが債券は違います。
債券は安定したインカムゲインが目的のために価格が動かないことが理想なのです。
黒田バズーカ以後、再三サーキットブレーカーが発動し、債券に価格変動リスクが生じています。また債券の利回り低下により運用が困難になっています。
年金や保険などの安全かつ安定的に長期運用しなければいけない機関投資家がハイリスクな株での運用を増やすように追い詰められています。
国のセーフティネットが信用できない新興国の国民は実物資産の金を買っています。
目先の景気回復(選挙対策)のために実体経済と乖離した資産バブルだのみの景気回復の粉飾は危険です。
水野和夫教授のいうバブルの物語です。成長には構造的に限界があり、その限界がきた先進国がバブルに走ると言うものです。
一度バブルが弾けると景気が長期間低迷します。深刻な後遺症を生じさせかねません

現在、通貨高の国も含めてすべての国の株価が上げています。
世界同時株高です。その国の景気、為替、個々の企業の収益は関係ありません。
後講釈でファンダメンタル的な理由がこじつけられていますが、結局は投機相場です。
世界の中央銀行が開帳した巨大な賭場です。
ハーバード大学教授のラインハートとロゴフは著書の「国家は破綻する」で金融危機予測に関する研究を紹介しています。
その研究は金融危機の主な前兆として、海外からの資本流入、資産価格の顕著な上昇、実質経済活動の停滞、経常赤字、債務(民間も含む)の継続的拡大を挙げています。
リーマンショックのとき、アメリカは海外からの資本流入が増え、それで住宅価格が100%上昇しました。
日本の株価も海外からの資本流入主導で本格上昇開始から70%あげています。
ほかの前兆も今の日本にあてはまります。
中央銀行主導相場なので株価はまだまだ上げると思われますが、警戒が必要です。
今の日本の株が上げ始めた時多くのファンドマージャーが日本に悲観的でした。
76%が日本株がさがると予想していました。
今の金相場は悲観的にみられています。
ファンドマネージャーの69%が悲観的との調査もありますが、彼らの予想があてにならないのは過去なんども証明されています。
アベノミクス円安にメリットはあるのか?


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[ 2013/05/19 20:59 ] おすすめ | TB(0) | CM(0)
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