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ドル危機のロードマップ(update4)


ドル高が続いています。これに対して、やはり基軸通貨のドルが強い。危機時のドル買い、キャッシュイズキングという論調が溢れかえっています。
しかし、今回の金融危機の最大の危機はドル危機という通貨危機になると予想します。
プーチンの狙いも、シェールつぶしではなく、ドル本尊がターゲットだと思います。
米国金融資本主義はバブル状態でした。それは株や社債や不動産、ユニコーンIT企業だけではありません。最大のバブルはFRB、日銀、ECBなどが共同でつくりあげたドルバブルです。
それを潰す針は、別にイラン問題でも、新コロナパニックでも、原油安戦争でもなんでもよかった。
そもそも、欧米メディアがサウジとロシアが対立しているようにみせようとしているのは、問題の本質をそらそうとしているにすぎないと思う。
また、ロシアやサウジの財政が厳しくなるからいずれ音を上げるという楽観論も違う。財政が健全で外貨が潤沢にあるサウジは3年、ロシアは10年は戦える。
ドルバブルが崩壊するにはそれまでの年数は必要としない。弾けるのは時間の問題だった。

ともかく、新コロナパニックにより実体経済が急速に悪化し、原油安でジャンク債にプレッシャーがかかったことで、株価が暴落し、金融や原油会社や運輸、そして、広告収入しかないIT企業など、広範囲の企業に信用不安が生じた。企業倒産ラッシュも始まった。
それが信用創造を破壊し、信用収縮を招いた。ミンスキー・モーメントの閾値に達したバブルの崩壊です。レイ・ダリオのいう景気サイクルの長期下落トレンドの始まりです。
企業は生き残りをかけてバランスシートの縮小に走った。リチャード・クーのいうバランスシート不況の始まりです。そのため、キャッシュを必要とした。赤字の補填のため、一般企業は税金対策のため海外に留保していたキャッシュを引き上げた。金融機関はレバレッジの損失、大量に発生した不良債権を補填するため新興国への融資を貸しはがした。
中国破綻論大好きな右翼などは中国などの新興国の企業(地方自治体を含む)のドル建て債務の多さの危険性を指摘する。しかし、これはリーマン後、欧米の企業の成長が止まり、中銀の緩和政策で債券の金利がなくなったことで、先進国が利潤を求めて金融緩和でじゃぶじゃぶになったマネーを成長余地のある新興国に流れしていたためである。今、これが逆流している。
一方、米国の企業は成長がないまま、株価上昇のための自社株買いで企業債務が膨れ上がった。これが不況入りで信用不安をよんでいる。
金融業者は、レバレッジをかけてきた株などの金融商品が暴落し、企業倒産による不良債権急増のため自己資本増強に迫られてる。そのため。キャシュが必要。金も自己資本に計算することができるため、今後は銀行の金需要の増加も予想される。
インデックス投資などのパッシブ運用が株バブル発生に便乗して繁盛していますが、これは、システミック・リスクをおこす。インデックス投資とは、優良企業の株価上昇に合わせてゾンビ企業の株価もあがるもの。サブプライムローンを混ぜたCDOやジャンク債を混ぜたCLOを同じ。あがっているときはいいが、下がるときは優良企業の株価も道連れ。
全員が出口に殺到し、個人やファンドの追証が多発し、これもキャッシュが必要になってくる。
これらのキャッシュ不足の流動性危機が市場にパニックをひきおこしてドル高を招いている。
為替市場の投機筋がこれに便乗している。
しかし、各国中銀はリーマンショックの時を凌駕するありとあらゆる金融緩和政策でこれに応じている。
当時と違い、新興国の外貨準備は厚い。スワップ協定も強固。
いまはまだ市場がパニックをおこしているが、いずれ、流動性危機は中銀の力わざで抑え込まれる。
新興国がソブリン危機や通貨危機になる可能性は低く、米国のジャンク債市場、CLO崩壊のシステミック・リスクもなんとかなるかもしれない。
流動性危機と財政危機は回避され、政府債務が積み上がる。
しかし、これにより、世界中の金利が下がる。もちろん、世界の市場はつながっているので米国の金利も当然に下がる。米国の長期債は遅かれ早かれ最終的にゼロになる。景気対策への財政出動や企業の救済、銀行への資本注入などで財政危機のおそれもでてくるから、FRBのタカ派もこれに逆らえず、ゼロ金利に誘導せざるを得ない。
そうなると、今後はドルが売られ始める。米国や日本などは財政危機を回避するために利上げはできず通貨防衛はできない。通貨危機の始まりです。
ドルはもはや基軸通貨でも安全通貨でもない。ドルが買われていたのは、単に先進国のなかで相対的にドル金利が高く、輸出国家が目先の景気対策のなめだけに輸出増と為替差益をもとめていただけ。
貿易赤字国家で財政赤字国家の米国が金利を失えば、ドルにもはや価値はない。
他の貿易黒字国家も米国から輸出したものの対価をドルで支払ってもらっても何もかうものはなくなる。金利がなくなれば、米企業の利益もないから株を買う理由もない。そのため売買の代金のドルを米国の証券以外のものに換金しなければならない。これはドル安圧力になる。
だから、結局、自国通貨安に誘導するメリットはなくなる。
アベノミクスという金融抑圧とトヨタなどのロビー活動により、米国に多額の投資を強要されれている日本は円高ドル安によって大損する。そのため、日本のレパトリが始まって、為替市場は初動で円高に反応する。しかし、じょじょに米国依存の日本経済や財政悪化が嫌気される。そのため結局ドル暴落の局面ではドル以上に円が売られる可能性が高い。そうなると日本の通貨防衛のための米国債売りの思惑がでてくる。この金利上昇はリスクプレミアの上昇なのでドルは買い戻されない。
こうしてドルバブルは崩壊する。
世界中の中銀や市中銀行が創造してきた大量のマネーは、米国から逆流して、新興国やコモディティに流れる。原油価格は高騰する。焦土作戦を挑んだロシアが勝者となる。
ドル崩壊後、米国内で資産価値のあるものは、中国に安値で買い叩かれる。しかし、それもいずれなくなる。
このように新興国やコモディティにマネーが流れ、インフレ率が上昇する。しかし、米国巨大バブル崩壊の後遺症は大きく、不況はしばらく続く。
このスタグフレーションが実質金利を引き下げ、金価格が大きく上昇する。
ドルバブル崩壊の反省から、世界は次の基軸通貨の構想を急ピッチですすめる。
次の基軸通貨には、量子コンピュータでセキュリティを強化したバスケット型の電子マネーが使われることになる。
そのバスケット通貨の構成比率は、GDP、経常終始、財政健全性、インフレ率、貿易金額などのファンダメンタルズで、政治的駆け引きなく、自動的に公平に決められる。ドルや円の配分は大きく下げられる。これには、人の裁量が入り込まない金も組み込まれる。
世界の景気が回復して、信用創造が拡大していけば、金価格はその構成比率に応じて上昇していく。


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[ 2020/03/22 01:17 ] おすすめ | TB(0) | CM(0)
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