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第三次世界大戦・コロナ戦争の帰結(update3)


中国陣営と米国陣営の覇権戦争は激化しています。
トランプ就任後、米中貿易戦争が始まりましたが、新コロナのパンデミックにより米中の和解の道は当面、閉ざされました。
米国は新コロナ対策の失敗により大きな被害を出しました。人的被害はもちろん、金融経済、実体経済、社会保障、軍事、外交、ソフトパワー、パブリック・ディプロマシーなどの被害も甚大で、米国の国力・米国システムの衰えは顕著になりました。
中国などからの留学生の減少は技術力の低下を招くでしょう。移民の減少は人口動態をさらに悪化させるでしょう。
トランプの支持率は大幅に低下。再選に赤信号が点灯しています。
トランプは中国にその責任転嫁をすることで起死回生の挽回をはかっています。
もっとも、米国では超党派で反中感情が高まっています。トランプが負けてバイデンが勝っても、この対立激化は不可逆的でしょう。民主党も支持率を得るために中国への攻撃姿勢を緩めることはありません。
トランプは民主党との差別化のため、さらに中国攻撃のメガホン外交を激化させるでしょう。それは選挙まで続きます。
当初、トランプ陣営の右派が唱えた新型コロナウイルスが武漢の研究所発の兵器or人工説は科学的に否定されました。
そこでトランプらは、武漢の研究所からウイルスが流出した説に切り替えました。
しかし、これも科学的に根拠が乏しいものでした。身内の同盟国や諜報機関、軍によって否定されています。
そのため、いまでは、トーンダウンして、パンデミック初期での情報の隠匿に焦点を合わせて中国攻撃を展開しています。
中国共産党が保身と国内でのパニックを恐れて、初期に情報を隠匿し、対応が遅れたのは事実でしょう。
しかし、それは米国や日本も同じです。
米国は選挙前ですから、国内での株価暴落や実体経済悪化というパニックは避けたかった。
そのため、トランプは武漢でパニックがおこったあとも、対策が遅れ、対岸の火事というスタンスを取り続けた。中国が初期に情報を隠匿していたにしろ対策をとるための猶予時間は十分あった。
それは他の西側諸国にも共通する。
日本もオリンピックがあり、初動対応が遅れた。東京や大阪も当初、検査拡大に反対していた。
中国は感染拡大にいち早く気づき、早急に大規模な対策をとったため被害は限定された。
しかし、米国や日本は、対応が遅れただけでなく、対策の逐次投入という失敗をおこした。
それは政府だけでない。東京、大阪、ニューヨークといった大都市の自治体の首長らも同じ間違いを犯した。
米国の人口は世界の4%にすぎないのに、新コロナの感染者数や死者数は世界全体の30%を占めている。
それは自国内の問題だけではない。米国という国は、世界全体に爆発的な感染者数と死者数を増やす巨大なスーパースプレッダーとなった。巨大な人口を抱える中国が水際である程度、世界への感染拡大を食い止めたのとの対比で米国の責任は重い。
欧州や米国で拡大したウイルスは中国起源のものではなく、欧米起源のものである可能性がゲノム分析によって高くなっている。
特に欧州での被害拡大は米国との相乗効果の影響が大きい。
新コロナによって、世界の反米、反中感情が高まっている。必ずしも反米国家が親中国家になるわけでもない。その逆もしかりです。
世界中でナショナリズムが台頭して、グローバル・サプライチェーンが切断されていく。
資本主義は効率と利潤を求める。人件費削減の効率のため、先進国の多国籍企業は人口動態がよく人件費の安い発展途上国に進出した。
発展途上国は新興国になり、多国籍企業の消費市場となった。
その流れが今逆流しようとしている。
ネオリベのグローバル自由貿易主義は、利潤を最大化する効率だけを求めた。パンデミックや旱魃や地震などの自然災害、そして戦争などの地政学リスクに対応するキャパの余裕が徹底的に削除された。大阪などがその典型でしょう。
新コロナは、食品や医療品などの生活必需品の需給が逼迫するかもという大衆のパニックを世界中でひきおこした。
実際は冷戦の頃ですら、ソ連は旱魃のときカナダや米国から食料の輸入ができていた。食料生産はありあまっているから当然です。しかし、市民はパニックをおこし買い占めに走る。
民主政治では世論には逆らえない。
これから、世界では、ナショナリズムが台頭し、関税の強化、自給自足を目指したサプライチェーンの国内回帰といった保護主義への流れが加速するでしょう。
これにより、貿易は停滞し、世界経済全体の効率が犠牲になる。各国の国内経済を安定させようとする保護主義の動きは合成の誤謬となって各国経済を直撃する。
先進国では、工場国内への回帰により失業率は一時的に低下するでしょう。
しかし、先進国はその人口動態の悪化により労働供給力に余裕がありません。失業率はそもそも低い。
失業率低下のメリットはそこまで期待できない。
一方、コスト増加と新興国市場の喪失により先進国の企業の収益は悪化する。企業の内部留保は減少し、自社株買いや配当も減る。株価は低迷する。当然にコスト削減のため、賃金は減少する。
企業のコスト増加により物価は上がり、デフレ時代を謳歌してきた先進国の消費者は大きなダメージを受ける。
賃金が上昇しないのに物価だけは上がるので、実質購買力は低下して、生活水準は大幅に低下する。
景気は悪化する。
しかし、物価が上昇することで金融政策は使えなくなる。必然的に大規模財政出動は不可能になる。
リフレやMMTを扇動していたビジウヨやポピュリストは、その頃になれば、フェードアウトし、勝ち逃げしていることだろう。
中国のドル債を踏み倒せば米国は墓穴をほることになる。
米債の信用は失墜する。国債のファイナンスの半分を海外に依存する米国はFRBによる財政ファイナンスを続けるしかなくなる。
ドルの信用は失墜して、基軸通貨というシニョリッジの特権を失う。
中国は外貨の半分を失うが、長期的な利益は大きい。
もっとも中国には人民元を基軸通貨とする気はさらさらない。基軸通貨のシニョリッジは貿易赤字とトレードオフです。
それは消費の先食いにすぎず、いずれつけを払わないといけない。市場原理の等価交換の原則に反したフリーライドがいつまでも続かないのは金融政策や財政政策(MMT)と同じ。
ドルの時代は終わり、バスケット通貨(金を含む)の暗号電子通貨が次の基軸通貨となる。暗号通貨になることで米国の銀行は手数料収入も失う。
先進国が没落するなかで、人口動態が相対的にマシでまだまだ国内に潜在的巨大消費市場を抱える新興国は成長していく。ネポチズム、内集団バイアス、利用可能性ヒューリスティック、確証バイアスで歪んだ米国や日本の右翼の認知的不協和は更に増大していくが、米国の敗北は必至で彼らもいずれフェードアウトしていく。
しかし、いずれ中国などの新興国の人口動態も悪化し、国内市場は飽和し、企業の収益も悪化していく。
資本主義の成長の限界が露呈していくなか社会民主主義が台頭していく。
それによりイデオロギーの対立が激化し、どの国の社会も不安定になってくる。
ポピュリストが台頭しやすくなり、そのポピュリストの能力がその国の明暗をわける。



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[ 2020/05/12 13:41 ] おすすめ | TB(0) | CM(0)
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