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米中冷戦序盤戦(update1)


金の小売価格が最高値
金価格が直近のレンジを突破しつつあります。
原油価格などのコモディティの価格が上昇し、インフレ予想が高まってきましたのが一因でしょう。
新コロナパニックのV字回復派はここに来て消滅しつつあります。
米景気の強気予想一辺倒のFRBのパウエルですら、2021年末までの回復はないとトーンダウン。ワクチンがないまま第二波がきたらもう終わりかもしれんねとさじをなげました。
V字回復派の筆頭のゴールドマンも景気予想を下方修正。
景気が長期に低迷すれば米国の財政のさらに悪化します。QE拡大による財政ファイナンスのためFRBのバランスシート膨張は必至です。
FRB頼みだった米株の強気派も減ってきました。
そのため、ついに、じゃぶじゃぶのマネーが原油市場などのコモディティに流れてきました。シナリオどおりです。
原油価格は暴騰する可能性もでてきました。ただ、その分リスクも高いです。
原油は、新コロナの景気低迷で需要の鈍化が嫌気されてきましたが、ビットコインなどと違い無価値ではありません。コロナパニックによるソーシャルディスタンスがむしろパーソナルスペースが確保された自動車の利用を促進するかもしれません。それでも電気自動車などの高級車は売れないでしょうし、買い替え需要はすすまないでしょう。エネルギー効率、エネルギー密度からして電気自動車がガソリン自動車にとってかわることはありません。
都市部では大気汚染に対する心配もありますが技術革新がそれをいずれクリアするでしょう。パラジウムはまだまだ有望です。
長期トレンドでは産業革命後、年2mmしか水面上昇しない地球温暖化のために、貧困層の功利を犠牲にしてまで二酸化炭素削減に莫大な投資をする合理性はありません。

今まで売られてきたため反発が期待できる原油や金以外のメタルも魅力的ですが、やはり堅実に金で勝負したいところです。原油などのコモデティに比べてローリスクなだけでなく、一番、大化けする可能性があるのも金だからです。
小麦やコーンなどの食料品は一時的にあがることがあっても持続しない。ビットコインはいずれゼロになるから危険すぎる。

実体経済の悪化に加えて、株価暴落の第二波が始まれば、トランプ再選はさらに厳しくなるでしょう。
そのため、米中覇権戦争はさらに激化。
トランプの暴走は止まりません。
バイデンと中国の蜜月をアピールするCMで支持率回復を狙っています。
アメリカ国民の民度は低く、日本のワイドショーよりさらに偏向したFOXに大多数の国民が洗脳されています。そのため、対中国への攻撃姿勢は支持率アップに効果的です。
在阪テレビ局の東京へのルサンチマンが大阪維新というモンスターを育てましたが、それはFOXがトランプを育てたのと同じです。
軍事面でも、米連合は、シリア、台湾、ポーランドなど多方面で中国ロシア陣営に対して挑発を繰り返しています。
外交面では、安保理で、「コロナウィルスは武漢を起源とする」という文言を入れろと要求したものの、14:1で否決されました。第一ラウンドは米国の惨敗です。
そこで、トランプはWHOの台湾カードで巻き戻そうとしています。
米中の外交囲いこみ合戦の第二ラウンドも荒ぶってきました。
興味深いのは、習近平が最近の電話外交攻勢の相手国です。
ほぼおなじみの中国の同盟国ばかりですが、一応は米国同盟側の韓国が含まれているのが目につきます。
アメリカによる中国包囲網を切り崩すつもりなのでしょう。
中国の弱点の一つは半導体です。
そこで、有効なカードがファーウェイへの半導体輸出禁止です。
スパコン、量子コンピューター、5G、工作機械、ロボット科学、AI、ナノテク、バイオ、宇宙工学などのハイテク分野ではすでに米国を凌駕しつつある中国ですが、そのベースとなる半導体が弁慶の泣き所です。
アメリカは同盟国にも中国への半導体やその原材料の輸出規制を強制してくるでしょう。米国傀儡の右派が政権を握る台湾や日本はそれに従うでしょうが、それ以外の国が従うかはわかりません。
それはビジネスチャンスでもあります。韓国の半導体メーカーが中国の巨大市場のシェアを米国や日本や台湾のメーカーから奪うかもしれません。
トランプのファーウェイカードに対しては、中国はアップル、クアルコムなどの中国依存度の高い米企業への制裁をにおわしています。いわゆる相互確証破壊理論です。

中国とロシアの長期的戦略は、ひとことでいえば、米国からの海上封鎖を阻止することにあると思います。
中国やロシアの対空戦闘力は強力で、領土は広大です。人口も多い。米国がロシアや中国の本土周辺から制空権を奪ったりすることはできませんし、地上軍を投入して侵攻することはありえません。しかし、米海軍は強大です。不凍港の少ないロシアや海岸線の短い中国は、海上封鎖を受ければ干上がってしまいます。
そのため、ロシアにとって海への補給線ルートを確保するためのシリアやシーレーン防衛のための北方領土の戦略価値は高い。
おなじように、中国にとっても尖閣諸島や南沙諸島、スリランカはシーレーン防衛のため、パキスタンなどは海につながるルート確保のため戦略価値が高い。
中国は太平洋方面では防衛に徹して、台湾や沖縄やグアムに侵攻することはないでしょう。戦前の日本のように防衛線を拡大する間違いは犯さないでしょうから。
中国の戦略はシルクロード構想にみらえるようにあくまで西進です。
新コロナの影響で海運や航空輸送は低調ですが、中国の欧州方面への鉄道輸送量は大幅に伸びているそうです。
その終点にあたるドイツのノルトライン=ヴェストファーレン州では中国の投資が拡大し、その蜜月が進んでいます。
ノルトライン=ヴェストファーレン州はルール工業地帯を抱え、ドイツ最大の人口の州です。欧州最大の貿易港であるロッテルダムに連なる欧州最大の内陸港です。ここで海にアクセスできるようになります。
ドイツ国内では親米右派タブロイド紙であるビルトが嫌中国を煽ってFOXと同じように国民のB層を誘導していますが、財界や資本家は中国との関係を深めています。
中国が、ギリシア、イタリア、あたりとの関係を強化しているのも地中海へのアクセスのためでしょう。フィンランドのそれはバルト海でしょう。スペイン、ポルトガルは大西洋です。
パキスタンとスリランカとの関係強化は、インド洋のアクセス、すなわち、アフリカへのアクセスでしょう。
インド洋へのアクセスのため、チベットやカシミールで中国が譲歩することはないでしょう。
中国は鉄鉱石や石炭、小麦などの輸入相手国をオーストラリアやニュージランド、ブラジルからロシア、中央アジア、アフリカにシフトを進めています。太平洋は米海軍の制海権ですから当然の動きです。
親米右派が政権を握るオーストラリアやニュージランド、ブラジルの経済は苦しくなると思います。そうなれば今の親米右派政権はいずれ倒れるでしょう。
中国は、米国が実質支配するパナマ運河を迂回するニカラグア運河の建設も始めています。そうすれば、大西洋経由で太平洋側のチリなどの南米国への補給線のショートカットを確保できるようになります。
中南米ではトランプと対立するメキシコやベネズエラとの関係を強化しています。
トランプが自分の再選のためだけに中国を攻撃し、同盟国にそれに従えと言っているのに対して、中国は長期的視点で一貫した戦略を採用し、対米国の包囲網を着実にしいているようにみえます。


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[ 2020/05/18 12:38 ] おすすめ | TB(0) | CM(0)
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