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QE長期化、ユーロドル高がゴールドの長期上昇を担保


米国長期債(30年)の入札は昨日の10年債と異なり、不調でした。
10年債よりも危険でかつ巨額(史上最大)の入札だったことを考えるとなんとか無難にクリアしたといっていいでしょう。
景気回復を意味する実質金利上昇と違い、リスク・プレミアム上昇の金利上昇は本来は金価格にプラスなはずです。
しかし、自動売買をしているコンピューターにとって金利はすべて金利です。それを区別できないようです。
もっとも、現時点では、金利が上昇すれば金を売るというアルゴリズムは働いていません。
想定外でしたが、これはいい流れです。

米国は巨額の財政出動継続中です。
新コロナ対策が大義ですが、その本質はバブル経済の維持と選挙対策です。
そのためには巨額の米国債を発行が必要です。
しかし、米中関係が悪化しています。
中国は今後、償還拒否のリスクの回避のため、米国債を買ったり、借り換えすることを減らしていくでしょう。
中国は詳細を公表していませんが、おもに米国債のうち期限の短い短期債を中心に買ってきたといわれています。
米国としては中国の償還日における借り換え拒否による金利急騰を避けたいところです。
そのため、いままで短期債借り換え中心だった国債のファイナンスを新規の長期債発行を中心に方針転換してきました。
今回、30年債は不調だったもののなんとか入札を通過したことからその目的は達成されました。
週末に中国が大量償還しても乗り切れるでしょう。
もっとも、これはQEが長期化することを意味します。
コロナパニックが終わっても巨大な政府債務は残ります。
人口動態が悪化する米国はこれから巨大な社会保障費が財政を圧迫します。
財政破綻を避けるためには、FRBが長期に渡って長期債を買い、フラットなイールドカーブを維持しなければなりません。
もちろん、経済成長は鈍化しますが、それ以外の選択肢はない。創造的破壊は民主国家では政治的に不可能。
ワクチンなどの開発でコロナパニックが収まれれば、FRBの緩和政策が方向転換し、金が売られるというシナリオはこれでなくなりました。
中国は米国債の借り換えをしないとなると、代わりの運用先をみつけないといけません。
その一部は金や円などでしょうが、メインはユーロでしょう。
すなわち、EU共同債です。
いままでなんども経済危機のたびに検討されてきた共同債ですが、緊縮派のドイツの抵抗で実現はできませんでした。
しかし、コロナがその流れをかえた。
初のEU共同債の発行が決まりました。一時的な復興債という扱いですが、壁を超えた以上、共同債は今後も常態化する可能性が高い。
逆に米国は選挙前で、財政出動の合意が政治的に困難な状況です。最悪のシナリオは、バイデンがやらかして、トランプが再戦すること(その可能性は現時点は極めて低い)。そのケースでも上院下院とも共和党が大敗することが濃厚なため、米国の政治的分裂は決定的となる。機動的な財政出動は困難となる。
今後は、米国債が安全資産でなくなった以上、多くのホットマネーがEU債に流れることが予想されます。
もちろん、EU債はドイツ債のような安全性はありません。
しかし、それはドイツ債のようなマイナス金利ではないということです。
これは、ユーロを買う際のデメリットだったマイナス金利をカバーします。
ユーロ圏の中心であるドイツの被害は軽微でした。アフターコロナの特需の復興景気では、欧州が米国よりも回復が強いと予想されています。
ドルインデックスを構成する通貨はユーロだけではありませんが、その価格は、ほぼ、ユーロ・ドルで決定されます。
その他の通貨の誤差にすぎない。日本人はドルといえば、ドル円しかみていないが、これは判断を誤らせる。
これから欧州にマネーが流れ、ユーロが買われれば、ドルインデックスは低下する。QEの長期化による米国の金利低下の長期安定化はこれに拍車をかけるでしょう。
もちろん、ドル安、米国金利安はドル建の金価格をおしあげます。
基軸通貨としての役割を終えつつあるドルですが、それでも今はドルが紙幣の王様です。
ドル建の金価格が上昇するということは、金はすべての紙幣に対してその価値が相対的に高まることを意味します。


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[ 2020/08/14 01:44 ] 未分類 | TB(0) | CM(0)
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