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原油価格の上昇は続き、金価格は上昇する


環境政策を重視するバイデン政権の誕生や電気自動車普及で原油はもうオワコンという空気があります。
しかし、原油価格は今後も確実に上昇していくと思います。
需要が増加し、供給が減少するからです。
後進国の人口増や経済成長に伴い、世界の自動車の数は今後10年で現在の10億台から14億台に増加すると予想されています。
そのうち電気自動車のシェアは現在の1%からで8%まで拡大することが予想されています。
もっとも、自動車の数全体が増加するため、内燃エンジン車両も13億台まで増加します。3割弱の増加です。
原油の需要の60%は自家用乗用車ですが、これらは電気自動車に代替可能です。
しかし、残り40%の大型車両や航空機、化学原料については代替が効きません。
20年後に自家用車の半分が電気自動車になるとの強気の予想がありますが、まだまだ先の話です。
今後10年は原油の需要は増加していきます。

その一方で供給は減っていきます。
2015年以降の原油生産増加はほぼすべてシエールオイルがもたらしたものです。
シエール以外の原油の供給は横ばいでほとんど成長していません。
最近、中国の渤海などで大型油田が発見されたのが注目されていますが、開発にはお金と時間がかかります。
新規の油田開発はもはや限界でしょう。
その原油生産増加を牽引してきたシエールが限界に来ています。
すぐ油井がだめになるシエールはお金がかかります。
そのため、ほとんどの企業は採算がとれず赤字が続き、自転車操業状態です。
それでも、社債が売れ、銀行が投資していたのはいつか原油価格が高騰し採算がとれると期待したからです。
しかし、たとえ価格が高騰しても、もはや油田が枯れてきていて増産が困難になってきています。
シエールオイルの生産はパーミヤン、バッケン イーグルフォードの3つの油田に依存しています。
他は小さい。
そのうちバッケンとイーグルフォードの成長は止まっています。
今後シエールが増産できるかはパーミヤン油田一つにかかっています。そのパーミヤンにも陰りが見えてきました。
パーミヤン油田最大の保有企業であるパイオニア・ナチュラル・リソーシズのCEOが最近、弱気の発言をしたことが注目されています。
曰く、バッケンとイーグルフォードの成長は二度とない。いかなる条件下でも、たとえ石油価格が100ドルになり、世界が供給不足になったとしてもシエールの生産量が5%を超えて増加することはないとのこと。
脱コロナで掘削リグ稼働数こそ回復しているものの前年の水準にはほど遠い。
コロナ過で大量に解雇された従業員の多くは転職を与儀なくされています。これは雇用回復の足かせになります。
バイデンの環境政策による規制もシエール業界に逆風でしょう。

OPECプラスでの減産緩和への期待で今は原油価格が下げています。
ロシアは増産希望ですが、サウジが反対している。
もっとも目先のOPECの決定に関係なく、需給は今後タイト化していきます。
原油はすべての物価に影響を与えます。物の生産と輸送には原油が必要だからです。
そのため、インフレ期待と原油価格は非常に高い相関があります。
原油価格が上昇すれば、たとえ景気が悪化して賃金が上がらなくてもインフレ率は上昇していきます。
1970年代にみられたスタグフレーションです。
景気が悪いので金利は上げられず物価だけがあがっていく。
実質金利の低下です。
このときに輝くのが金です。
金は緩やかなインフレのときは、インフレヘッジとしての機能はあまり、ありませんが、ギャロップインフレなどのようにインフレが加速したときにはインフレヘッジとして輝きます。
インフレが加速すれば消費者の可処分所得を圧迫して景気を冷ましスタグフレーションになります。
1971年のドル・ショック前に35ドルだった金価格は1980年までに850ドルまで上昇しています。
10年で20倍以上です。
しばらくは金相場は逆風が続くかもしれません。
しかし、今の国の財政では10年後はどうなっているかわかりません。
セーフティネットとして金を長期に保有する価値はまだ失われていないと思います。


[ 2021/03/02 05:04 ] おすすめ | TB(0) | CM(0)
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