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それでも金利は低下する


コロナ禍を奇貨とした財政出動、そしてワクチン普及によるリベンジ消費で米国経済はV字回復をする。
インフレ期待は上昇し金利は上昇する。
現在の金融関係者のコンセンサスはほぼほぼこれでしょう。
これから金利が下がるという人はあまりみかけません。
これに対してこのブログでは金利は低下すると一貫して主張してきました。
その根拠は過剰流動性です。
金融緩和と財政出動の拡大に伴い貨幣供給量、すなわちマネーストック(M2、マネーサプライ)が急増しています。
ありあまった過剰マネーは債権市場に殺到して金利を押しつぶします。
いわゆる流動性効果です。
中央銀行がマネーサプライを拡大しつづけてきた日本やユーロ圏をみればわかるように短期金利のほとんどはマイナス圏に沈んでいます。
欧州ではイギリスを除き、ユーロを採用していない国はマイナス金利になっていません。
しかしコロナ過でもっともマネーサプライを増やしたのは米国です。
主要国のマネーサプライはコロナ過で10%程度と大幅に伸びていますが、米国はその三倍の30%近く増えています。
さらに今後、バイデンのインフラ投資などの財政拡大が行われます。
これに対して景気拡大によって通貨需要が高まり金利が上昇するという意見もあります。
いわゆる所得効果です。
しかし、この効果が働くには、名目所得の拡大ペースががマネーストックの拡大とほぼほぼ同じである必要があります。
現実は給付金が配布された月の所得は大幅に拡大しているものの、その他の月の所得の伸びは鈍いままで、マネーサプライの拡大ペースの速さについていけていません。
つまり、米国はばらまいた金ほど景気が向上していないということです。
さらに、マネーサプライの拡大によって目先の物価が上昇し、インフレ期待が高まれば、貸し手は高い金利を望むようになります。これによって名目金利が上昇するという意見もあります。
もちろん、実質金利が一定ならインフレ期待が上昇すれば名目金利は上昇します。
いわゆる、フィッシャー効果です。
市場の金利が上昇するというコンセンサスの最大の理由がこれだと思います。
ドイツや新興国など過去のインフレがトラウマになっているような国の市場ではこのフィッシャー効果はよく働くでしょう。
目先の物価上昇がインフレ期待上昇に直結しやすい。
しかし、だいたいの先進国のように長い間、ディスインフレが支配していたような国の市場ではインフレ上昇に対して懐疑的な参加者が多く、このフィッシャー効果はあまり働きません。日本が代表例です。
また市場や消費者はそれほど合理的でないので、むしろ将来のインフレを恐れて投資や消費を抑制し、現金や債権など貯蓄性の高い金融商品を選考する人もでてきます。
米国ではFRBがインフレ上昇は一時的と公言するように(これは建前だと思いますが)、まだまだインフレ率が上昇するということに懐疑的な人が多いと思います。
フィッシャー効果は流動性効果を相殺するほどには働かないと思います。


[ 2021/05/06 02:25 ] おすすめ | TB(0) | CM(0)
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