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アメリカは本当に金を保有しているのか?


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Gold Bars in Fort Knox Are Fake!
アメリカの外貨準備高は、中国や日本など貿易総額の大きな他の主要国に比べると圧倒的に少ないです。
その少ない外貨準備をアメリカはほとんど金で保有しています。
アメリカ政府の金保有量は公表では世界一ということになっています。
もっともこのアメリカの金保有量には昔から疑惑があるようです。

アメリカの銀行は、金利を生まない金を低い金利(リースレート)で中央銀行から借り、それを先物市場で売却することにより、ドルを調達し、その資金で高金利商品で運用する金キャリー・トレードで莫大な利益をあげていました。
アメリカの金先物市場は、ニクソンショックのあとに開設されました。
この金キャリー・トレードと先物市場を組み合わせることで、金価格を押し下げ、金の裏付けがなくなったドルの購買力を維持することができます。中央銀行、市中銀行双方のWinWinの関係です。
もっとも、中央銀行から借りた金を先物市場で売り浴びせることで金相場を押し下げることが成功しているうちはいいですが、これを上回る金の買いがあった場合には、一転、金キャリー・トレードはピンチに陥ります。金相場が上昇すると金リース・レートが上昇し銀行は損をします。
金キャリー・トレードに一番のめりこんだのは、JPモルガン銀行、チェース・マンハッタン銀行です。1979年~1980年にかけて金相場が暴騰した時、両行は、破綻寸前まで追い込まれました。そのため、IMFと各国中央銀行は銀行救済のために保有金を大量に売却したと噂されています。また、1999年9月、金のリースレートは9%近くまで暴騰した際は、JPモルガン銀行とチェース・マンハッタン銀行はまたしても破たん寸前まで追い込まれたそうです。その結果、両銀行は合併し、JPモルガン・チェースとなりました。

また、アメリカ議会が米財務省に金保有高の公表を求めても、それに答えたことは一度もなかったそうです。(米共和党の下院議員で金本位主義者のロン・ポール氏談) 
金と通貨を支配するものが世界の王となる

戦争で他国を占領した際、軍が最初に接収するのが金というのが歴史上の常です。
WWⅡにおけるベルリンや東京も例外ではありませんでした。
他国からの侵略を恐れた世界各国は、その恐れがないアメリカに金を預けています。太平洋戦争のときのの日本からの侵略を恐れたアジア各国や、冷戦時の欧州がそうです。日本の微々たる外貨準備の金もアメリカに預けてあります。
フォートノックスのように要塞化したアメリカの金保管庫は安全とみなされています。セキュリティ上、大量の金の保管にはお金がかかります。コストの面でもアメリカに金を預けるのは一定の合理性がありました。
ところが、その他国から預かった金にまでアメリカが手を出しているという横領の噂があります。
そのため、ドイツやベネズエラなど、アメリカから金を取り戻す動きもあります。

引用

ドイツ連邦会計検査院は、「ドイツ連邦銀行はアメリカ、イギリス、フランスに保管されているドイツの正貨準備(在外正貨)の管理とその責任において、先を見越して手を打つべきだった。」とドイツ連邦銀行を公然と批判しました。
今、ドイツはアメリカの政治家や市民が何十年間にもわたり直面してきた問題に直面しています。
米連銀は、ドイツが米連銀に預けている自国の金(ゴールド)を確認することを拒否しています。
ドイツは米連銀に対し、以前から何回も金塊の確認を要請してきましたが、ほんの一部のみ確認を許されました。
ドイツ連邦銀行の職員は、2007年に施設を見学することを許されましたが、彼等はドイツの正貨準備が保管されている保管庫には通してもらえず控室に入っただけでした。2011年5月に、ドイツ連邦銀行の監査員が2度目の確認のために米連銀を訪問しました。その時は、ドイツの正貨準備が保管されている9つの保管庫のうちの1つが開けれらましたが、その中にあった2、3本の金塊を取り出して重さを測ることしかできませんでした。
しかし、このような少量の金塊の検査報告書ですら、NYの米連銀に配慮して、黒塗りにされてしまったのです。
これまで、現物価格で930兆ドルの価値の1,536メートルトンのドイツ金塊は、単なる個人向け保証によって保証されてきたのです。
米連銀の秘密主義により、彼等に対する疑惑と懸念が益々湧き上がってきています。もしろん、セキュリティの面で金塊へのアクセスを最小限に抑えることは理解できます。しかし、930億ドルもの価値のあるドイツ金塊を確認したいと言ったのはドイツの高級官僚達です。米連銀はただ単にドイツの正貨準備を保管しているだけなのに、ドイツがドイツの金塊を検査することすらできないのです。
このような米連銀の振る舞いにより、ドイツの金塊は消えてしまったか、だれかに貸してしまったのではないか、そしてドイツの金塊の代わりに約束手形(正式な借用書)が貯蔵所に置かれているのではないか、とのクレームを肯定せざるを得なくなってきています。もちろん、米連銀はそのようなクレームを否定していますが、ドイツの金塊の検査をあらゆる手段で妨害し続けているのです。
ドイツの監査官がリークした情報によると、ドイツ政府が米連銀を信頼して預けたドイツの金塊がどうなってしまったのか、ドイツ政府は非常に心配しているのだそうです。
ドイツ連邦銀行の役員会のメンバーであるCarl-Ludwig Thiele氏は、「この問題に関してさらなる透明性を求めたい。」と述べました。
しかし、平凡な約束や外交的に控えめな表現で終わっています。Thiele氏は、ドイツ政府に呼ばれ、議会の予算委員会にてその説明を行いました。企業寄りのフリーデモクラティック党のFreeHeinz-Peter Haustein議員は、Thiele氏の喚問中に、全ての金塊がドイツに返還されるべきだ、と述べました。
ドイツ連邦銀行は、今後数年以内に海外に保管されているドイツの金塊(1500トン)を返してもらい検査すべきだと訴えました。
また、ドイツは、NYの米連銀のドイツ金塊用の9つの保管庫のうちの1つに保管されている金塊の数と重さを確認する計画です。しかし、それらはドイツの正貨準備の僅か11%に過ぎません。また、ドイツが金塊を検査できたとしても、150トンの金塊のうち、どのくらいが返還されるかは、あくまでも米連銀の決定によります。詳細は何も入手できません。

ドイツは米連銀に預けたドイツの金塊を確認することすらできません

「ロシア連邦保安庁(FSB)の報告によると、IMF専務理事ストロス・カーンは米国フォートノックスに保管されている金(ゴールド)が喪失していることに気付いたために性犯罪で嵌められたとのことだ」
米国は金塊を全部売り払ってしまった?日本の金700トンもタングステン+金メッキのダミー品に?

「2009年10月、中国は1本400オンスの6000本の金の延べ棒の大きな積荷を受け取った、という。受け取った時、中国政府は金の延べ棒の重さと純度を保証するためのテストを行うよう要請した。そのテストで、4つの小さな穴が延べ棒に開けられ金属が分析された。担当高官らは、この延べ棒が偽物であることにショックを受けた。これらの延べ棒の核はタングステンで、外側のコーティングされた部分のみが金だったのだ。更に、これらの金の延べ棒は、通し番号がふってあり、出所はアメリカで、何年もフォートノックスに保管されていたものだと報じられた」
●フォートノックスの謎:米国産の偽の金塊を受け取ったと中国が主張

また、中央銀行の管理する金だけでなく、金ETFの裏付けとされている地金の保有が実際なされているかとの疑惑もあります。
Is GLD Really As Good As Gold?

以上の噂はどこまで本当か確認する術がありません。
もっとも、これを裏付けしようとする客観データもあるようです。
それは、アメリカの国勢調査局の貿易データです。
米国の1991年から2012年からの金の供給量(鉱山生産とリサイクル)は7352トンになるそうです。
そして、国内需要は6517トンです。
輸出に利用可能なのは1015トンのみなります。
ところが、このデータによると、アメリカの同期間の純金輸出は5504トンになるそうです。
差し引き4489トンがどこから来たのかという疑問があります。
これほど多くの金を供給することができるのは政府以外には考えにくいようです。
Cooking the Gold Books

アメリカは金産出量で世界第三位です。しかし、米国最大の産金会社のニューモント・マイニングはその産出した金をほとんど国外に輸出しています。
一方、中国は金産出で世界第一位ですが、金輸出を禁止しているようです。
また、ロシアは世界第四位ですが、同じく金輸出を規制しているようです。
最近ロシアの外貨準備の金が急増していますが、それは市場からの購入ではなく国内の金鉱山会社からの購入と噂されていましたが、やはり、国内大手の金鉱山会社の産出した金の大半の買い手はロシア政府だったようです。
中国は潤沢な外貨準備などをつかって、暴落している世界中の鉱山会社の株を買い漁っています。
市場を介さず、直接鉱山会社から金を買い取れば、市場価格を急騰させないで安く金備蓄を増やすことができます。もっとも、供給が減ることになるので、徐々に需給がひっ迫して、最終的には金価格は上昇していくことになります。
Russia Purchased the Majority of Gold Miner’s Produ

陰謀論は行き過ぎるとただの過度の一般化、単純化、こじつけになり、バイアス抜きでものごとを判断できなくなってしまいます。
一方、陰謀論と断定しすぐ思考停止してしまえば、いつまでたってもメディア・リテラシーが育ちません。権力者やメディアの情報に簡単に洗脳されたり影響を受けることになります。それは、自分の思想や世界観、価値観と信じるものが、結局は他人によって都合よく作られたものである可能性があるということです。
今、世界中の情報弱者、経済弱者の右傾化が問題となっています。これは、遺伝的な問題もありますが、権力支配層によるメディアのコントロールが大きいようです。
参照 「格差はつくられた―保守派がアメリカを支配し続けるための呆れた戦略」(ポール・クルーグマン)、
「世界の99%を貧困にする経済」( ジョセフ・E・スティグリッツ)
右派的な価値観、保守的な思考は必ずしも劣っているとは思いません。安定した時代や閉じた社会ではその価値観の共有は社会の安定をもたらします。もっとも現代は、グローバルな社会であり、時代の変化や進化が激しく、革新が必要とされています。そのような時代においては右派的価値観はものごとの是非の判断においてハンデになる恐れがあります。
インターネットの成長によって情報へのアクセスは簡単になりました。
情報を独占することによって得られるレントーシーキングは減りつつあります。
弁護士や医師など知識を独占してきた専門職の所得収入も一部を除けばこれから減っていくのかもしれません。
情報の洪水のなかで正しい情報を取捨選択するためには、中立的なスタンスで情報をひとつずつ吟味していく必要があるようです。アメリカの金保有に関する陰謀論はその試金石になりそうです。


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[ 2013/06/16 15:11 ] おすすめ | TB(0) | CM(2)
金の先物市場がニクソンショックに合わせるかのように設立されたものとは不勉強で今まで知りませんでした。
先物市場は金現物の価格を操作して米ドル・米国債の天下を維持する明確な目的と任務があるのですね。
(極端な価格変動を抑える等の言辞は美辞麗句に過ぎない)
物を知らないとは恥ずかしいことのみならず、下手をすると
命を取られかねないと痛感しました。
ありがとうございます。
[ 2013/06/17 08:11 ] [ 編集 ]
taiyalさん、こんにちは、
金先物による金価格コントロールに関しては、フェルナント・リップスの「いまなぜ金復活なのか」に詳しく載っていました。
原油先物はOPECによる価格決定に対抗するのが目的のようですね。
アメリカは付加価値を生むようなイノベーションはあまり生まない国ですが、金融工学や特許など、レントを独占することに関するイノベーションを生むことだけは圧倒的に長けているようです。
[ 2013/06/17 10:39 ] [ 編集 ]
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