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ラストバブル 資本主義の最期 !? 総崩れのあとの次の主要投資テーマは?


cap01 (1)
WORLD PUBLIC UNION
恐怖が市場を支配し、金融市場が不安定になると、株、債券などの証券、不動産、新興国通貨(ユーロを含む)、商品などの金融資産は一斉に売られます。
平常時のたんなる相場循環のリスクオフのターンの場合は、株や不動産が売られ、債券が安全資産として買われます。しかし、今回のように市場がクラッシュしたときは別です。
債券も価格変動リスクがあるので、当然敬遠されます。
マネーはすべて投資から貯蓄に流れます。
キャッシュ化されたジャブジャブのマネーは定期預金や短期債券などに避難しています。
FOMC後、短期の債券の利回りは大幅に下がっています。
もっとも、短期債券やキャッシュでは運用利益が稼げません。ジャブジャブのマネーは一時避難しているだけでほとぼりがさめるとまた動き出します。
総崩れになった場合、投資テーマが変わるといいます。
コンドラチェフの波動理論からすると、債券の長い上昇スィングは終わった可能性が高いです。
(もっともそうかといってGSらがいうように必ずしも株の相場が始まるとは限りませんが)
債券相場が終わるということはドル安を意味します。
70年代のように、債券安、ドル安、そして、商品高になる可能性があります。
となると、これからははスタグフレーションになりそうです。
人類の歴史の中で帝国は興亡を繰り返します。帝国や覇権国は成長がピークアウトしたあとは低成長に苦しみデフレに陥りますが、最後はインフレが急上昇して最後を迎えるのがパターンです。
アメリカの金融政策による問題の先送りは結局、最後に大きな痛みをもたらすことになります。金貨に混ぜ物をしてきた時代より、紙幣や電子マネーのほうがマネタイズは容易なので最期のインフレのダメージは大きそうです。
これも歴史が繰り返してきたことです。

短期的な相場の動きは群集心理によるところが大きいです。そして、金市場のセンチメントは弱気です。
もっとも、群集心理は様々の要因が自律的に影響しあって効果が増殖される複雑性の世界です。
ソシエテ・ジェネラルの商品調査の世界責任者ががいうようなフィードバック効果を取捨した主成分分析で簡単に予測できるようなものではありません。まぐれで後講釈しているだけでしょう。
アメリカは格差が拡大し、過小消費理論より消費増加は期待できません。
個人の純資産や可処分所得が増えたというのもあくまで平均値であって中間値ではありません。
中間層や底辺層の可処分所得向上なくして個人消費は増えませんし、経済の成長はありえません。
株も住宅も資産家への集中が進み、多数派である中間層への資産効果は限定的です。
これを加味していない回帰分析で今後の個人消費増加を楽観視したサマーズのような予想は信用できません。
金利が上昇し、住宅ローンの金利が高くなります。REIT指数は不動産価格の先行指数であり、そのREITはいち早く下落を始めています。このまま住宅価格が上がり続けることはないでしょう。そして住宅価格の下落は株価下落や不況の前兆です。これはロゴフらの実証研究に裏付けられています。
GDPを消費に頼るアメリカの経済成長は格差が拡大するアメリカでは期待できません。
したがって、副作用があるのがわかっていてもアメリカは量的緩和をやめることはできません。
FRBは世俗的な意味における確信犯ともいえます。無理目の楽観的な景気予測をし、それとQEの出口論をリンクさせることで、QEを継続しようとしているのかもしれません。これから本格化する債券の借り換えを、FRBの財政ファイナンスなしに乗り切ることは不可能だからです。中国の国債買いはこれからはあまり期待できません。

アメリカの景気の波による自律的な景気回復機能は長年の緩和政策によって失われています。
再生はシュンペーターのいう「創造的破壊」がないかぎり不可能でしょう。
結局、フィッシャーもケインズもフリードマンも間違っていたのです。
これから最後のバブルがはじまると思います。
そのバブルにのるために、投資テーマの選別が重要になってきます。
日本政府がPKOでなりふりかまわず吊り上げようとする日本株は今回一早く立ち直ったことから、その候補といえるかもしれません。また、ユーロも押しが小さく、立ち直りが早かったです。このままユーロドルが上昇すればおくれて金も上昇することとが期待できます。
ほとんどの人がバブルはまだ8回の裏だから、まだにげられると信じています。
しかし、実はすでに9回の裏ということもよくあることです。チキンレースでいえばブレーキをかけるのが遅すぎた状態です。
投資家は、バブルだとわかっていても自分だけは高値で売り抜けることが可能だと信じているようです。
その大衆心理は、まさに災害のときに人が逃げおくれる正常性バイアスだと思います。
債券安でありながら金は最期のバブルのテーマに選ばれないこともありえます。
しかし、バブルがはじけた後の保険の意味で金を持っておく価値があります。




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[ 2013/06/21 15:32 ] おすすめ | TB(0) | CM(5)
青蛙様、 
 明快な解説をありがとうございます。
 ご紹介をいただいたリップス氏の「いまなぜ金復活なのか」をアマゾンの中古で買い求めて読んでいます。
 「金とともに栄え、金とともに滅んだ」と
喝破されている古代ローマ帝国。
当時は貨幣(金貨)の改悪による信用失墜が帝国滅亡の原因であった。
それと全く同じ轍を踏んでドル紙幣の増刷しまくってドルを減価させているのがFRBであると分かりました。
 ただ、地中海を中心とした地域的に限られていたローマ帝国時代とは異なり、今は地球規模なので人類規模で、長い期間に亘って甚大な被害を受けることになるかと思うと人間の欲深さに怖気づいています。
[ 2013/06/21 21:30 ] [ 編集 ]
おわび
緑の蛙様
お名前を「青蛙」様と間違えて失礼をいたしました。
おわびいたします。
[ 2013/06/21 21:50 ] [ 編集 ]
世界の市場でのびしろのあるところは、中国やインドの農村とアフリカぐらいしか残っていませんから、資本主義の成長は限界にきています。景気の長期循環の波動からすれば、リーマンショックのあと短くても20年は不景気が続くと思われます。
アフリカへのアクセスがブラジルや中国より有利なインドがその20年の不況の後の世界の覇権国になる可能性が高そうですね。
[ 2013/06/21 22:07 ] [ 編集 ]
成長の限界がきたら、プラス利子率の資本主義という服を脱ぐか?
それとも世界を戦火で燃やして破壊して振り出しに戻るか?

シルビオ・ゲゼルはいうんでしょうね。

『また同じ所に来たね』って…

少し過激な妄想ですみません。

[ 2013/06/21 23:09 ] [ 編集 ]
ECBもマイナス金利も選択余地ありとかいってますからね。
ゲゼルは、利子率の低下によって貨幣は増加するが結局、消費や投資されず保有(貯蓄)されることで不況になるといってますね。
ホブソンの過小消費理論にも通じます。
今のサブライサイド経済学やリフレ派の完全否定ですね。
供給を増やせば需要が増えるというのは理論的に説得力ありませんし、実証的にも世界恐慌や日本のバブル後やルビノミクス後のアメリカをみれば失敗は明らかですからね。
[ 2013/06/22 00:24 ] [ 編集 ]
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