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景気循環の波に乗るドクター・ドゥーム(運命論者)マーク・ファーバー


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bloomberg
相場の予想をあてたことで有名になる投資家やエコノミストはたくさんいます。
しかし、そのほとんどはタレブがいうようにまぐれである可能性のほうが高いでしょう。
バブル崩壊をあてたということでシラーやルービニやタレブといった学者は一躍有名になりました。
しかし、学者は身銭を削って相場をはっているわけではありません。
アメリカの大学は政府からの助成金でなりたっていますから、アメリカのエコノミストの大半は御用学者みたいなものです。
相場が急上昇したときにバブルだと警告をしつづけていれば一度ぐらいは予想はあたります。しかし、そのまま上昇が続き踏み上げられていくこともあります。バブルが弾けるタイミングを予想するのは難しいです。
そういった点でみれば、シラーやルービニやタレブといった学者はマーク・ファーバーからみれば赤ちゃんのようなものでしょう。ファーバーはルービニは優れた学者だが、彼の予想を信じて投資したいとは思わないと発言しています(ルービニの投資予想は過去なんども外れています)。
マーク・ファーバーはバロンズやCNBCなどメディアでの露出も多く、欧米では市場への影響力の大きい投資家です。
彼は、ブラック・マンデーを半年前から予言したことで有名になりました。その後、「次は日本株の暴落の番だ。バブル崩壊で日経平均が8000まで下がらなければ、下げ相場は終わらない」と予見して値下げ幅まで適中させました。90年代の中盤はソロスよりも先にロシアに目をつけて投資を開始しました。その運用するヘッジファンドのパフォーマンスは世界でナンバーワンをしばしば記録しました。ノーベル経済学賞受賞の学者2人が参画したファンドLTCMが98年のロシア危機で破綻したのは有名です。ファーバーはその前にロシアのファンドを経営権も含めて売り抜けました。
GSのジム・オニールがBRICsと言い出すまえから新興国に目を付けて、新興国投資をいち早く始めています。コモディティや金への投資を2000年初頭から薦めています。
彼はリーマンショックの前にも不動産や株への弱きの予想をして適中させています。
いちはやく先に中国に投資していたファーバーですが、昨年末ぐらいから中国の実質的成長率は4%しかないと、中国に対する慎重論を唱えています。

マーク・ファーバーの予想を支えるのは、景気循環論です。
景気循環論といえばシュンペーターが有名です。そして、シュンペーターの景気循環論のベースになるのはコンドラチェフ波動です。
コンドラチェフは、商品価格、金利、賃金、個人消費、金の生産、政治的イベントなどを実証的に研究して、長期の景気の波動を発見しました。
トロツキーは「世界的な危機」が資本主義の存続を脅かすという見方を示したのに対し、コンドラチェフは危機も安定した資本主義の1フェーズにすぎないと主張しました。これがスターリンの怒りを買いコンドラチェフはシベリア送りになりそこで非業の死を遂げました。
このコンドラチェフの業績に陽の目をあてたのがシュンペーターです。不況は構造変換のチャンスであり、自律的にイノベーションが生まれて新たな需要が生まれそれが新たな景気上昇を発生させるという考えです。
シュンペーターによれば、景気の大きな流れを無理やり上向かせようとするのは逆に景気を悪化させることになります。
今の医学の世界でよくある対立によくにています。
薬や手術で対処療法で治すのは副作用や自然治癒力を失わせることによる逆効果で、できるだけそういうのに頼らないで治そうとする考えです。
シュンペーターの考えからすると、不況を放っておくと連鎖倒産で大変なことになるというフィッシャーや公共事業で需要をつくれというケインズ、景気の波を計画経済でコントロールしろとするマルクス、そして、供給を増やせば需給が増えるとするフリードマンらの経済学は景気の自然治癒力を破壊するだけということになります。

ファーバーは。この景気循環に逆らうことななくその波に合わせて逆張りする投資家です。
一方、ソロスは再帰性の理論で心理的景気循環をコントロールしようとする投資家です。
かれの発言は予想ではなく、自分の知名度を生かして市場を誘導し、予想を自己実現させようとするものです。そのため、失敗も多いです。彼は92年のポンドへの通貨アタックが成功して有名になりましたが。しかしその二年後二匹目のどじょうをねらった通貨攻撃は失敗しています。ソロスは、成功した場面や予想があたった場合だけクローズアップされて神格化されてます。彼のポジションはGSなどユダヤ系の金融機関と同じポジションであることが多く、彼の影響力を高める力がメディアで働いているように思えます。
もっともタレブによればソロスは間違いを認めて修正が早いのが売りのようです。
ソロスと同じように市場の心理をコントロールしようとしているのがGSなどの予想だと思います。
今でこそ株の相場はあと2.3年続くと株に強気のGSも去年の夏はSP500の売りを推奨して見事にはずしました。株に強気だったジム・オニールも、企業の収益が今の4倍にならならい限りSP500が1600を超えてくることがないと春先にいってましたが、結局、SP500は1600を越えて来ました。
もっともGSの為替の予想の的中率は最近たかいと思われます。欧州危機がギリシャ問題でメディアを騒がしていた昨年、ユーロが高くなるとの予想は少数派でしたが、ユーロ高を予想したGSの予想が当たりました。昨年のQE3導入後やオバマが勝利したあとに、これから円安になるとする予想も少数派でしたが結局GSの円安予想が当たっています。
そして今GSはドルよりユーロに強気です。バーナンキショック後、ドル高が進んでいますが、更にユーロに強気の予想をだしてきているようです。いままでの四半期先に1.34の中期目標の時間軸を短縮して、1ヶ月先に1.34の予想に変更してきました。
相場は短期的には大衆心理で動きますから、著名投資家や大手投資銀行の予想は市場に一定の影響力を与えます。しかし、中長期的には人は感情ではなく論理で動きます。多くの情報を吟味する時間が与えられるからです。
多くの情報の小波は咀嚼されやがて一つの流れに収斂して、大きなうねりを作ります。
相場には大小の波があります。それはフラクタル構造をなしているようです。
マンデルブロはコンドラチェフの波が正しいかはどうかはわからないとしていますが、相場の波がフラクタル構造にあることを認めています。マーク・ファーバーはこの波の周期を過去の景気の変動の際起きた出来事、市場での経験則、膨大な文献研究などの実証研究によって分析しています。これを基に相場を予想しています。

バーナンキ・ショック後の最新のマーク・ファーバーの予想では、株ではなく債券が勝利するようです。GSら金融機関より当局の勝ちということでしょうか?
また、コモディティは金以外は厳しいようです。
買い推奨は債券金です。
景気の波の動きが運命づけられているとすれば、その波に逆らわず乗ったものが勝者になりそうです。テイクオフはそろそろです。



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[ 2013/06/23 22:27 ] おすすめ | TB(0) | CM(0)
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