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選挙結果はマーケットにポジティブ


自民圧勝は既に織り込み済みでした。
争点は、改憲勢力(自民党、維新、みんなの党の右派政党)が、改憲発議に必要な3分の2の議席を獲得できるかに絞られていたと思います。
結果は、3分の2には届かなかったようです。
自み維、3分の2届かず=憲法96条改正【13参院選】

これでマーケットには安心感が広がっています。
衆議院ではすでに改憲勢力が3分の2を握っています。
もし、これで参議院でも3分の2になると憲法改正へのスピードが上がります。
それは、中国との関係を更に悪化させます。
ブラックスワンになりかねない不安感を市場に与え、落ち着きを取り戻しつつある市場をまた混乱に陥れるところでした。

成長が行き詰まった先進国にとって中国はラストリゾートの消費市場です。
その市場の取り合いは第二の中国分割といっていいかもしれません。
特に中国のモータリゼーションは始まったばかりで、自動車産業にとってはここが最後の戦場です。
ところが、日本の自動車産業には逆風がふきました。
石原の尖閣諸島買収騒動から始まり、橋下や安倍など極右政治家の台頭によって日本と中国の関係が悪化したのです。
これで、日本の自動車メーカーは中国の市場を失いました。
家庭内で使う耐久財と違い、外で使うモノは人の目があるのでブランド力やデザインが重視されます。
服飾品や時計、鞄、靴、そして、音楽やPCや携帯などモバイル機器がそうですが、その象徴が車です。
そのブランド力構築には多大な労力が必要です。
サムソンなどは極力、海外展開するにあたり、韓国製であることを隠すように広報しているようです。
しかし、今回の尖閣諸島騒騒以来、日本の自動車は否が応にも日本製であることが目立つことになりました。
特に反日感情のない人でも他人の目が気になって日本車を買うのには躊躇する人も増えたと思います。
また、暴動などでスケープゴートとして破壊される恐れもあり、安心して駐車しておくこともできません。

日本の右傾化で、タナからぼたもちを得たのが、ドイツやアメリカや韓国の自動車メーカーでした。
日本の自動車メーカーが中国市場で販売が激減するなか、その代わりに売り上げが急増しているようです。
また中国の国内メーカーも売り上げを増やしています。
自動車メーカーが象徴的ですが、日本の多くの企業は中国に進出しています。
今回の選挙結果は、メディア・コントロールを受けて急進する右傾化に、一定のブレーキをかけました。
これは輸出企業を筆頭に日本の企業にとっては+になると思われます。

また、国内企業にとっても右傾化はマイナスです。
日本の国内では、財やサービスがいきわたり成長が行き詰まっています。
景気回復のためには新規の需要をつくることが必要です。
そのひとつになりうるのが観光です。
日本人はアメリカの文化にコンプレックスとあこがれをもっています。今の団塊世代と団塊ジュニア世代は、子供の頃からアメリカ文化に洗脳されています。
一方、中国や韓国も子どもの頃から反日ドラマで洗脳されていると同時に日本文化に洗脳されています。
中国や韓国には日本に対するコンプレックスと同時に憧れという複雑な心理状態があります。それは日本のアメリカに対するのと同種のものです。
中国の富裕層の家計数はすでに日本を超えていますし、まもなくアメリカを越えます。
こういった富裕層家族を中国人が日本にもつ憧れで引き寄せれば、日本観光で金を落としてくれます。
しかし、最近の右傾化による関係悪化により、中国人の観光客も激減しているようです。
このように、右傾化は、外需、内需両方にとってマイナスです。これはデフレ圧力につながります。

地政学的な均衡を崩しかねない恐れがあった今回の選挙ですが、最悪の結果だけは回避したと思われます。
もっとも、アベノミクス自体は理論的、実証的に破綻しており、失敗するのは既定路線だと思われます。
安倍政権の長期安定政権化はありえないと思われます。
しかし、マーケットはこのことをまだ織り込んでいません。
通貨のファンダメンタルズによりドル指数・安傾向は今後も続きます。そのため、投機筋の円売りもいままでのような勢いは続かないと思われます。
政府への不信で、日本国民の金投資は今後ますます増加すると思われます。


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[ 2013/07/22 14:14 ] おすすめ | TB(0) | CM(3)
冷静な分析
Peter 様

 何時ものことながら,冷静な分析.大変参考になります.

[ 2013/07/22 20:45 ] [ 編集 ]
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[ 2013/07/23 09:16 ] [ 編集 ]
Re: 冷静な分析ー補足-
goldfinger様こんにちは
確かに、公明党が9条や96条の改憲に賛成する潜在的可能性はありそうですね。
[ 2013/07/23 12:28 ] [ 編集 ]
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