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麻生副総理の憲法発言


憲法の改変を全権委任法という形で行ったナチスの手法を麻生氏が絶賛したことが問題となっています
ナチスはもともと支持率は驚くほど低いキワモノ政党でした。
得票率は、1928年の選挙で2.6%でした。それが、1930年の選挙で18.3%、1932年の選挙で34.7%と票を増やし、最終的に1933年に全権委任法成立で3分の2の賛成を得るまでに至りました。わずか5年でした。
それを可能にしたのは、金と暴力です。。
ナチスはアメリカ(ウォール街)から資本提供を受けて選挙に勝利しました。
戦争は儲かるので資本家は積極的に投資するのです。ナチスの武器の技術の多くはアメリカ企業の直接投資によって生まれました。
ドイツの国会議事堂放火事件の夜、ジェームズ・ウォーバーグはヒトラーと会談をおこなったそうです。ヒットラーは政権をとるには膨大な資金がいるとウォーバーグにふっかけました。両者の金額に乖離がありましたが、最終的に700万ドルのナチスへの融資が決まったそうです。
ワイマール憲法は、国家の緊急時に憲法的な制約を停止する国家緊急権の抜け道がある欠点をもっていました。ヒットラーはこれを利用し、国会議事堂放火事件を口実に国家防衛緊急令と反逆防止緊急令を作成します。この議会が制定した法律ではなく、行政によってつくられた政令によって、国民の人権の制約が可能になりました。この政令によって、ナチスのライバル政党であった社民党や共産党の弾圧が形式的には合法になりました。この暴力活動によって議会の多数派工作をすすめます。その暴力の主力部隊がナチス突撃隊ですが、その活動資金にウォール街から融資したマネーが使われました。

また、ワイマール憲法の問題点は、国家緊急権を認めていただけでなく、形式的な法律の留保という制度をとっていたことにあります。
形式的な法律の留保は議会制民主主義によってつくられた法律によって行政権による国民の人権侵害を制約するというものです。
しかし、法律によりさえすれば、国民の人権を制限できるとするものでした。
日本の今の憲法は法の支配を採用しています。この法の支配の下では、法律によっても国民の人権を制約することは簡単にはできません。法(憲法の趣旨)に反する人権制約は法律によってもできないのです。つまり、法の形式的な効力が憲法>法律ということをはっきりさせたのが今の憲法です。ワイマール憲法はそのあたりに欠点があったので、最高法規であるはずの憲法より全権委任法の法的効力が上という逆転減少がおこってしまいました。

日本憲法の形式的効力の順位を担保するのが96条です、過半数で改正できる法律よりも改正に3分の2の賛成と憲法のほうの改正手続を厳格にすることで、ナチスがやったように法律によって憲法の実質的な趣旨の改変することを阻止しているのです。

ナチスは、暴力的な他政党への弾圧とウォール街から得た資金のバラマキでで議会の3分の2の賛成を得て、全権委任法を制定します。これによってワイマール憲法を完全に骨抜きして、自由に国民の人権を制約することが可能になります。そのあとナチスのニューディールは大成功します。政治的には極右だったヒットラーは経済では左寄りの政策をとります。資本家の支配下にあった中央銀行を国有化します。そして、雇用創出手形という政府紙幣を大量に発行して労働者の購買力をつけさせて消費を増加させました。資本家の犠牲のもとドイツ全体の経済は力強く蘇りました。ドイツはアメリカが引き起こした世界恐慌でもっともダメージを受けた国でしたが、ヒットラーの政策によって失業率はV字型に回復しました。この点は、ナチスの手口を参考するのはありでしょう。そのやり方は今のアメリカや日本のアベノミクスがやろうとしている手法とは正反対ですが。一方、ルーズベルトのニューディールはよかったのは最初だけで大失敗に終わりました。金本位制を廃止して、ガンガンにお金をすって公共事業をしましたが、ドイツのように個人消費は増えませんでした。失業率は18%に達してGDPは低迷しました。そのニューディールをクルーグマンは絶賛しているようですが、結局、アメリカの景気回復は日本に戦争を仕掛けることで実現したのです。

麻生氏はこのあたりの事情を知らずに、ナチスの手口を穏当だと評価していますが、憲法改正に関してあまりに勉強不足だと思います。
玉井克哉という人が、憲法の改変を全権委任法という形で静かに行ったナチスの手法を麻生氏が絶賛したことのどこが問題なのかと言っていますが、この人も理解していないようです。
ナチスのやったのは静かでも穏当でもなんでもなくワイマール憲法の欠点を利用して暴力と金の力を使ったゴリ押しです。
また、マスコミは問題もありますが、国民の知る権利に資するものですので、そのマスコミが騒がないところで国民に知られずに憲法改正をしてしまおうという考えは、民主主義に反します。正しい情報を有権者が知って初めて、民主主義が機能します。ここがマヒしていることが今の民主主義の問題です。自民党が選挙に勝ったのも、ナチスが選挙に勝ったのもこのメディア・コントロールによるものです。国民の情報不足につけこんで、石原慎太郎、橋下、小泉親子など雨後のタケノコのようにでてくるヒットラーの尻尾がいるかぎりプレビシットの危険は払拭できません。民主主義は簡単に衆愚政治に陥ります。このことを肯定化しようとしていることからも麻生氏の発言は世界的な批判が続くでしょう。なんとか沈静化しようとして、言い訳をしていますが、解釈的に言い訳が困難な発言をしてしまったと思います。
リチャード・クーは麻生氏の失言を心配していましたが、やはりやってしまったようです。
麻生氏は、政治家として人の上にたつ器はないようです。今話題の、橋下、サマーズ、ベルルスコーニ、猪瀬らと同じです。こういう発言をしたら怒ったり傷つく人がいるだろうなと思う感性がないひとも問題ですが、彼らはそういった感性がないわけでなくそういう人をあえて傷つける発言をしているのです。うっかりした失言ではなく、意図的な発言です。それはその場だけの切り取られた言葉ではなく普段の言動から推測できます。イデオロギーに基づく攻撃性です。多くの人が反感をもつ発言をする人はトップにはなれないのが今の時代です。ジャーナリストやコメンテーターとしてはありですが。
安倍総理は芦部教授の名前も知らなかったということが問題になっていましたが、基本的に自民党の政治家は勉強不足の人が多いと思われます。


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[ 2013/08/01 18:32 ] おすすめ | TB(0) | CM(0)
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