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中国に頭が上がらなくなったアメリカ


アメリカの累積政府債務は限界に達しています。
もっともアメリカの経済成長が行き詰まったのはもう何十年も前からです。
成長が止まったアメリカの財政赤字を支えたのは日本でした。
ベトナム戦争などの戦争で借金が膨らむ間、日本の経済成長がアメリカを支えました。
今の中国の経済成長がアメリカを支えているのと同じです。
しかし、やがて、日本も都市化の完了、グローバリズム、情報価値の低下、人口動態などの構造的理由で成長が止まります。
しかし、アメリカは冷戦の軍拡競争で政府債務は拡大の一途でした。
そこで日本でバブルを起こして無理やり短期的な経済成長をおこすことにしました。
日本のバブルに支えられたアメリカの軍備増強により、軍拡競争についていけなくなったソ連は経済破綻します。そしてソ連は崩壊します。
ソ連崩壊後は、アメリカにとってやっかいなのは経済的に力をつけたドイツと日本です。日本とドイツを弱体化させるためアメリカの日本とドイツへの執拗なバッシングがはじまります。用済みになったバブルは実働部隊であるGSなどの投資銀行に売り仕掛けをかけさせて破裂させます。アメリカが仕掛けた湾岸戦争ではドイツと日本は金だけ払って血や汗を流さないというアメリカの情報操作によって日本は世界中から批判を受けることになります。
金は税金であり、それは日本国民の労働の汗ですがアメリカは金を受け取っておきながら、言いがかりをつけてきます。
アメリカが日本の次に国債のファイナンスを期待したのは中国です。中国を資本主義陣営に組み入れていきます。中国の通貨の切り下げを認め、WTOに加入させ輸出を強化することで中国の経済成長を支援します。
経済の衰退が止まらないアメリカは起死回生の政策として、フリードマンが唱える新自由主義を実践し、民営化、規制緩和、市場原理主義、成果主義などをベースにした小さい政府を目指します。そして、ルービノミクスによりバブルをつくることで経済成長を試みます。しかし、ITバブルがはじけて大失敗します。そこで、アフガニスタン戦争とイラク戦争という公共投資に頼ることになります。しかし、財政赤字が拡大することになります。
中国にファイナンスを頼るだけでは厳しくなってきました。また、力をつけすぎてきた中国に対する警戒感もでてきました。
そこで、再び日本に目をつけました。
小泉や安倍などの日本の極右政治家を利用して、彼らの既得権益とイデオロギーそして国防を保障することで多額のファイナンスを得ることにしました。日本は成長が止まっているので、日銀が量的緩和によってこれに対応しました。円高=悪という印象操作がこの頃から始まり、円高で介入を行うようになりました。もちろんアメリカに依存するトヨタなどの一部輸出企業も歓迎です。介入によって買ったドルでドル債を買うという図式ができあがりました。

しかし、リーマンショックがはじけ、アメリカの財政赤字は桁違いに増えることになりました。今までの日銀の量的緩和では足りません。そこで安倍を選挙で勝たせて異次元の量的緩和をさせることにします。アベノミクスによって中国へそれほど依存する必要もなくなると判断し、力を付け過ぎた中国経済への欧米メディアのバッシングが始まりました。
しかし、実際、黒田総裁が量的緩和をしたあとも、日本のアメリカ国債購入はアメリカの期待したほどには増えませんでした。
そこで、結局、また中国に依存せざるを得なくなったようです。
オバマ二期目の財務長官として、ガイトナーの後任にはルーが選ばれました。
ルー財務長官の就任後初の海外訪問は中国です。その相手は習近平です。中国の習近平が国家主席就任後、初の海外要人との会談になった相手もルーでした。TPP加入とアベノミクスというおみやげをもってわざわざアメリカまで会いにいって冷たくあしらわれて、未だに、中国の要人と会談できない安倍の場合とは違いすぎます。中国とアメリカにとって重要なのは二国間の関係であり、日中関係、日米関係はそれに付随するものでしかないとの評価のようです。マケインが尖閣は日本のものだといったあと、アメリカ政府はあわててそれを否定し火消しに追われました。
ルーは8月26日、10月半ばに債務の上限を超えるとの見通しを明らかにし、議会に上限引き上げを認めるよう求めました。
8月29日、ルーはユダヤ教の祝日を理由に来週ロシアで開催されるG20を欠席することを決めました(アメリカの財務省はユダヤ系で組織されていて、歴代長官もユダヤ系が歴任しています。ルーもユダヤ人)。直前でのドタキャンですので、ユダヤ云々はこじつけだと思います。ロシアとの関係がこじれ、シリア攻撃などでそれどころではないというのが理由だと思います。
8月30日は、ルーは中国の汪洋副首相と電話会談し、世界経済の見通しや米中動向について話し合ったと報道されています。そのような世間話をしたのではなく、シリア攻撃のための金の工面をお願いしたと思われます。
そして、最近のアメリカの中国への媚売りの象徴といえるのが、アメリカを支配する国際銀行家のプロバガンダ機関であるムーディーズが中国経済に太鼓判を与える発言をしたことです。
アメリカのライバル国には厳しく、アメリカには甘いダブルスタンダードの格付け会社ですが、なかでも、ムーディーズはライバルのS&Pやフィッチよりもさらに悪質な会社です。
ムーディーズ、中国の地方債務問題は制御可能、経済危機に陥る公算小

中国経済のバブルが崩壊して中国の成長は終わりだというオオカミ少年ネタは、過去20年間、定期的に盛り上がっては消えていきました。今年も春先から夏ぐらいまでは、欧米メディアがそれで盛り上がって中国を始めとする新興国、コモディティを売り煽っていました。日本でも右傾脳にアメリカナイズされた知的水準の低い市場関係者やメディアがその影響をもろにうけていました。
しかし、そのトーンが少し前から変わってきました。そして、最近その変化が加速しています。
これは、アメリカの財政赤字は中国の成長なしでは持続できないことを意味していると思われます。
日本もアメリカも中央銀行が市場から国債を買いすぎました。
そのため、市場の流動性が低下して、小口の投機筋でもレバレッジをきかせて先物で仕掛けれればそれで乱高下するようになってきました。
国債市場は流動性が小さくボラが小さく安全資産だというのは過去の話になりました。
これは以前よりも簡単に国債市場がクラッシュして国がデフォルトする可能性があるということを意味しています。行き過ぎたときに止まらなくなる可能性があるということです。
それがアメリカ国債市場や日本国債市場のような巨大市場でも例外ではなくなってきています。

正常化バイアスによってアメリカや日本の国債市場がクラッシュするはずがない、日本やアメリカが破綻するはずがないと自分にいいきかせている人は多いと思います。
日本経済は強い、日本は破綻しないという主張は、耳ざわりがよいため、多くの大衆の正常化バイアスを満足させます。また、すこしはマクロ経済を知っている人の認知的不協和を軽減するための確証バイアスを助けます。
特に論理的思考を苦手とし、思考する疲労から開放されたい(思考停止)右翼系保守系の大衆には受けがよいようです。本屋でもそういう本が平積みされています。
もっとも、日本は破綻しないとする主張で、説得力ある論理を展開している意見を今まで一度もみたことがありません。
審判の日は多くの人が思っているよりもずっと早いのかもしれません。


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[ 2013/09/03 21:26 ] おすすめ | TB(0) | CM(0)
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