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政府閉鎖キャンペーンを展開するティーパーティー


アメリカの債務上限問題は、ルー米財務長官が10月17日までに連邦政府の手元資金がわずか300億ドル程度になると発表しました。つい先日500億ドル程度と発表したばかりなのに下方修正です。
もっとも市場は楽観的。CDSは上昇していなし、株価も崩壊することなく底堅い。何度もギリギリで債務上限問題が回避されてきたことで今回も大丈夫だろうと信じる正常性バイアスが働いています。
これに対してルーは市場が楽観的すぎると発言。そもそもルーはウォール街関係者であった財務長官と違って、財政の専門家です。マーケットのために働くこれまでの財務長官のようには、財政問題を軽視し楽観視はしないと思われます。

このように、債務上限がまったなしに迫っていますが、その前に、政府機関の運営を続けるために必要な予算策定の期限も30日に迫っており、こっちが解決しないため債務上限問題の議論に移れない状態です。

フリードマンの新自由主義、小さい政府を教条とする共和党のティーパーティ(日本ではみんなの党、維新、安倍政権の経済政策が近い)はオバマケアに断固反対しています。オバマケアは、オバマにとって最重要課題です。これを成功させることができればオバマは歴史的に評価される大統領になれます。先進国で国民保険がない国はアメリカだけです。今のアメリカ最大の政治的問題のひとつが医療保険です。民間の自由競争にまかせているので保険料は毎年8%ペースで上昇しています(オバマケア導入が決まってこのペースは落ち着いてきているようです)。アメリカでは物価指数の算定方法をいじることで、ドルの大量発行にもかかわらず、インフレがおきてないことになっています。しかし、実際は、大学の学費の上昇や家賃の上昇など、現実の生活水準を低下させる実質的なインフレは確実に進行しているといえます。
既得権益が牛耳るアメリカでは敗者復活はむずかしく、敗者に固定された多くの人が保険にはいれず、盲腸の手術すら受けられないようになっています。それを自己責任と片付けるのがティーパーティです。彼らは自分の今の権利や富が自分の才能や努力が実はほとんど関係していないという事実を受け止められません。彼らは統計的思考や「無知のベール」という考えができません。そのためその既得権益を「保守」しようとすることを正当だと勘違いしています。二世など親の権益を引き継いでいる人や成金がほとんどですが、概して知能は低く他人への共感力に欠けています。人類の進化・発展にとって害になる思想・世界観・価値観をもった人たちです。
基本は同じような考えの保守・右翼の共和党のなかでも、あまりに過激で極右の思想を持つティーパーティ派に反感をもつ議員も多いようです。
当然のようにティーパーティは一時ブレイクしたものの失速しています。この点は同じ考えをもつ日本の維新やみんなの党が失速しているのと同じです。
そのティーパーティのテッド.クルーズ(日本でいう橋下)が存在感アピールのため政府閉鎖のキャンペーンを展開しています。
彼は、倒れるまでオバマケア反対の演説をすると宣言して、誰もいない議会で何十時間も演説を続けています。
これは、上院の少数派に権利として認められているフィリバスター(議事妨害)です。日本の野党が使う牛歩戦術と同じです。
上院規則では、「いかなる上院議員も、他の議員の討論を、その議員の同意無しには中断させることができない」と定められており、原則的に議員の発言時間が無制限となっています。
これを利用し、長時間にわたり討論を続けることで議事進行を意図的に遅延させ、議会期終了まで審議を引き延ばし、法案を廃案に追い込むのがフィリバスターです。
もっとも、これが際限なく認められれば、議会が機能不全に陥る恐れがあります。そのため、現在では全議員の5分の3以上(60議席以上)の賛成を得て、「クローチャー(討論終結)」と呼ばれる決議を行えば、議員の発言時間に制限が設けられ、討論を終了させて議決に持ち込むことができます。したがって、安定した議会運営のためには、上院議席(100)の過半数(51)だけでなく、60議席の確保が必要になります。
ところが今の民主党は52席しかなく、クローチャーが使えないのでフィリバスター封じることができません
そのため政府機関の閉鎖の可能性が高くなっています。
図書館や博物館や研究所、公園など、当面は問題ないところが閉鎖されることで実際には大きな支障はないと思われますが、国民やマーケットに与える心理的ダメージは大です。世界はアメリカを売りと判断するでしょう。
ティーパーティーは前回の債務上限問題でも大暴れしましたので、政府機関の閉鎖の次は債務上限問題でも政府を揺さぶってくると思われます。

その他。昨日の経済指標などのまとめ。
米・8月の耐久財新規受注は前月比0.1%増。前月からプラスに転じたが微増。
GDPの算出に使用される航空機除く非国防資本財の出荷は1.3%増。過去2カ月の減少からプラスを回復した。
しかし、企業の設備投資の目安とされる航空機除く非国防資本財の新規受注は1.5%増で市場予想の1.9%増を下回り、前月の3.3%減を相殺するに至らず。設備投資は相変わらず弱い。
ウォルマートが予想を下回る売上から在庫が積み上がり発注削減の噂が流れている。これが下半期の小売売上に不安感を与えている。民間調査では今年のホリデーシーズン商戦は厳しいと予想されている。ウォルマートは先日、年末商戦向けにアルバイト増員を発表したばかりだが、株価は下落。これがS&P500を引き下げた。
破綻が噂されるJCペニーの株価も大暴落。

ドル円や日本の株価はアメリカのマーケット次第なので、日本がどうこうできることではありませんが、それを理解できない安倍総理がいろんなところで株を買い煽る恥をまき散らしているようです。日本を取り戻すとかいう標語とか、アベノミクスというネーミングや下手くそな英語の演説、とか、世耕の入れ知恵だと思いますが、今の総理の言動はみているこっちが恥ずかしくなることばかりです。なんか既視感があるなとおもったが、ブッシュの前でプレスリーの物真似をして踊ってみせた小泉を見たときと同じ恥ずかしさでした。これは日本のリーダーの権威を喪失させることになっているので国益を損ねていると思います。中国やロシアの首脳のような鉄仮面になれとはいいませんが、もっとどっしり感が必要です。薄っぺらすぎてカリスマ性が皆無です。イアン・ブレマーとかG0とかで売り出し中の学者が安倍にカリスマ性があるようなことをいっていましたが、彼には洞察力がないようです。


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[ 2013/09/26 10:04 ] ニュース | TB(0) | CM(0)
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