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アベノミクスで大企業は潤い、国は滅びる


1日、日銀が発表した短観では、大企業製造業DIが絶好調で、リーマン前の数字に回復しています。
一方、1日、厚生労働省が発表した勤労統計調査現金給与額は市場予想を大幅に下回って低下してます。
(市場予想-0.2% 結果-0.6%)

アベノミクスの金融政策は、通貨の為替価値を減価させます。
通貨価値は国力の象徴です。国民1人1人が長い時間をかけて、コツコツ、汗をかいて築いてきたものです。新興国の通貨危機をみればわかるように、通貨価値を高めることは大変ですが、それを台なしにするのは一瞬です。
しかし、円安は、刹那的な利益を追求する大企業からは歓迎されます。御用学者や企業おかかえのエコノミスト、そしてその企業がスポンサーのマスメディアがそれを大衆に刷り込もうとします。
米国債のファイナンスが厳しいアメリカからも、当然歓迎されます。

円安になれば、大企業は為替利益を得ることができます。
もっとも、輸出企業が韓国などのライバル企業との価格競争で優位になることで、販売数が増加し生産を増やしているわけではありません。短観をみればわかるように、設備投資が増えていません。
結局は、稼いだドルの価値が円が減価することによって上がっているだけです。
ドルを円に両替すれば、確かに利益はアップしていますが、実質的にはプラスマイナスゼロです。

しかし、帳簿上でも利益が増加ば、配当を増やすことができます。
日本の大企業の株主の多くは外人です。
日本を代表する大企業である経団連会長・副会長企業18社の外国人の持ち株比率は3分の1です。
金融はもっとシェアが高いです。
本屋に平積みされている、右翼・保守系リフレ・エコノミストの本の表紙には、「日本は強い」「日本は破綻しない」というという大衆の正常化バイアスを満足させる楽観的で耳障りのいい言葉が並んでいます。
彼らがよくいう日本が破綻しない理由として、日本国債は自国通貨建てで自国民によってファイナンスされているというのがあります。
しかし、実際、日本の国債を保有しているのはほとんど金融機関であり、その株主の多くは外人です。
また、自国でファイナンスしていることはデフォルトしたときのダメージが大きいことを意味します。
自国通貨建てだろうが、為替価値を破壊する危険があります。
また、政府の債務であって国民の債務ではないとかいっても、政府は課税権をもちます。結局政府の債務は国民が税金(インフレ課税により財産税)で負担しないといけません。日本政府の借金の連帯保証人は日本国民なのです。

その日本国民の給与所得があがりません。
これは、アベノミクスによって円安がすすんでいることが大きな原因のひとつです。
円安によって交易条件が悪化します。中小企業は国内企業やグローバルの価格競争にさらされていますので、これと戦うために給与を下げざるを得なくなるからです。
株高で恩恵を受けるのは一部の金持ちだけです。彼らは消費性向が低いため、株高による資産効果による消費増は限定的です。
アベノミクスによって格差は拡大し、給与所得が低下して、そのため消費が落ちています。
アメリカと同じ失敗を日本は繰り返そうとしています。
格差拡大は構造的に景気を悪化させます。そして、景気が悪化すれば、その結果として物価が下がりますが(リフレ派のいうような因果関係はベクトルが逆になっている)、ある閾値を超えると今度はインフレ率が駆け上がります。スタグレレーションです。
原油価格が今は落ち着いていますが、これが跳ね上がるといよいよ厳しくなります。
アメリカの政治混乱で大きなダメージを受けるのはむしろ、日本です。
再び円安が進むようだと、日本の国債の金利の上昇も再開します。
それが勢いがつくと、福島の原発と同じで、日銀ではコントロール不可能になります。

アベノミクスで大企業は一時的に収益が上昇しますが、国全体の景気が悪くなると、結局は、大企業の収益も落ちます。将来や全体の利益を無視して、みずからの利己的な目先の利益のためだけに、日本の与党政治家や大企業経営者がアメリカの都合のよいような判断を繰り返しているようでは国は滅びます。


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[ 2013/10/01 12:44 ] 経済全般 | TB(0) | CM(0)
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