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アメリカの資本家に都合よく利用されたアベノミクス


国富は目減り… アベノミクス1年目の通信簿
量的緩和によって供給されたマネーは実体経済に流れてきていません。
銀行ローンの貸出は増えず、製造業の設備投資はほとんどのびていません。
また、安倍政権発足時から約20%の円高是正が進んだにもかかわらず、輸出数量の増加はほとんどみられていません。
自動車以外は、目に見えた改善品目は見当たりません。その自動車の利益増加も生産数増加というよりはほとんど為替差益によるものです。国内に工場を再帰させる大きな動きもみられていません。
エネルギーのほとんどを輸入に頼る日本の貿易収支は円安によって16ヶ月連続で貿易赤字です。10月には過去最悪の大幅赤字になっています。ものつくりの国であり、加工貿易立国だった日本はみるかげもありません。日本は資源がなく、資源を輸入に頼っています。円安により資源価格が上昇しています。そのため公益条件が悪化しています。これにより、雇用の大半を占める中小企業の給与所得は伸びていません。ボーナスが増えているのは自動車などの大企業だけです。給与所得が増えないことによる消費低迷が物価下落原因になっていますが、それを輸入インフレで相殺している形になっています。
貿易赤字は所得収支でもカバーできず、ついに経常赤字に転落しています。高齢化により民間の貯蓄率が今後ますます低下する以上、その補填は日銀の緩和マネーだのみになります。これは金利上昇と高インフレの潜在的危険要因になります。
消費税増税前の駆け込み需要がありながらGDPは大幅に下方修正されて、来年、再来年の成長率もあらかた1%台の低い数字が予想されています。これでは大規模な借金をかかえ、今後社会保障費が増大する日本の財政を維持できません。
アベノミクスにより、トヨタなどの一部の株主(多くはユダヤ人などの外国人)とホワイトカラーだけが一時的なフローの恩恵を受けましたが、(他にごく一部の運がよかったディトレーダーなども)日本人が何十年にもわたり汗をかいてものつくりで積み上げてきたストックは円安によって大きく毀損しました。積み上げるには多くの労働と時間を要しましたがそれを毀損するのは一瞬でした。これは売国行為以外のなにものでもありません。それは将来の成長につながり、その恩恵が格差是正につながるものでもありませんから大義がありません。
一方、アベノミクスによって、アメリカはQEを縮小させてドルの信認をなんとか維持しつつ、債券市場や株式市場のバブル継続を維持させることに成功しています。
欧州危機が終わり、総ドル売りになるところをアベノミクスによる円売りでドルは暴落を免れました。
QE3開始でも上がらなかった米国の株価はアベノミクスによる円安を利用した円キャリー・トレードによって大幅に上昇しました。
日本の成長率が低下しているのに対して、アメリカは多少改善をみせてきています。日本を犠牲にしてアメリカは成長しているのです。
シリア問題などもあって、第3Qの個人消費はどん底でしたが、第4Qになってからは、財政問題にもかかわらず、小売売り上げなどは回復基調にあります。微増でドンドコからの自律反発の域はでていませんが、数字は相対比較でだされますから市場へのインパクトはあります。これにはある程度は株高による資産効果が寄与していると思われます。
第3Qは米国株は低迷しましたが、第4Qになってから右肩上がりに上昇してきています。そのため、第3Qに低迷した自動車の売り上げが増加しています。それも高級車やピックアップトラックなど金持ちの道楽の自動車が中心です。
日本とアメリカの株を買っているのは欧米の資本家がほとんどであり、そのためアベノミクスの恩恵を一番受けているのは欧米の資本家です。長い目でみれば国力を疲弊させ格差を拡大させて、庶民の暮らしを圧迫することになりますが、資本家は刹那の利益を得ています。
トリクルダウン効果は限定的です。
資本家が1人で消費できる物理的資源や労働には限界があります。資本家の消費性向は低いため、株高によって得た利益をすべて消費することはありません。高級車や高級品を買うぐらいです。その恩恵を受けるのも自動車メーカーの株主やホワイトカラーの社員だけですが、結局かれらも富裕層です。中国やインドの庶民はほとんど株をもっていませんが、日本でも株を所有している人は実はそんなに多くありません。そしてアメリカも個人が株価などをもっているイメージがありますが、それは一部の資本家が巨額の株を持っていて平均値を上げているだけで、中間層以下の人は株をそれほどもっているわけでもありません。もちろん、年金や医療保険で間接的な株高の恩恵を受けますが、債券安がそれを相殺しています。
高級自動車や高級住宅や別荘、絵画などの売り上げが好調な一方、ウォルマートやマクドナルドといった貧しい人を対象にした企業の売り上げは低迷しています。
個人消費の3分の1を占める小売売り上げですが、圧倒的多数の中間層以下の消費が落ちていることを考えると全体の個人消費は今でも非常に弱く、今の景況感はいつまでも維持できなさそうです。
金利が上昇して不動産バブルがはじければ、株のバブルも終わるでしょう。そうなれば株のバブルに支えられたアメリカの弱い景気回復のターンも終了でしょう。
今の根拠なき熱狂が冷め、投機筋のマインドが変わるまでは金も我慢の時間です。


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[ 2013/12/13 14:11 ] おすすめ | TB(0) | CM(0)
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