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失速寸前の米経済


アメリカの第4QのGDPが絶好調だったというニュースがヘッドラインで踊っています。
確かに+3.2%という数字はボロボロのアメリカ経済にしてはよくやったというふうにもとれます。市場予想と同じで失望もありませんでした。
しかし、第3Qの+4.1%からは減速しています。在庫投資が2期連続で大幅増加していることから2014の第1Qはその反動でさらに成長率が低下することが予想されます。
中長期的な米経済成長低下のトレンドは構造的なもので不変ですが、短期的には循環的に景気が回復することがあります。
ここでなんども書いてきたようにその一時的な景気回復の波もやはり昨年の夏でピークアウトしたようです。

アメリカは構造的に中長期の成長は既に止まっています。あとは金融政策によるバブルでしか成長ができません。そのバブルによる成長は一時的で、それが弾けると副作用でもっとひどいことになります。そのひどいのを覆い隠すためにさらにバブルをつくってきました。しかし、そのため政府の累積債務が異常に拡大してきているので、アメリカのバブルも今回が最後になります。
FRBのバランスシートをハイパー化させたQE3で結局、この程度のGDPの数字しかだせなかったみることもできます。この巨大なバランスシートはドル暴落の潜在的危険性を高めています。

昨年の後半は米国にしてはよくやったと思いますが、これから先は、先行指標からみて暗いものがあります。株式市場などの金融資産の価格は、既存の実績よりも予想や期待によって動きます。
まず、個人消費ですが、賃金所得がほとんど伸びていないことで、貯蓄率が4.3%と、前四半期の4.9%から低下し、実質可処分個人所得の伸び率が0.8%と、前四半期の3.0から大幅にダウンしています。
ようするに第4Qの消費は、貯蓄を取り崩して行われたということです。これはこの先、持続性のあるものではありません。財政問題の解決のカタルシスで一時的な無駄遣いが増えただけだと思われます。
また、ここにきて12月の雇用統計が悲惨な数字で、1月になってから失業保険申請数が増加しています。労働市場が再び下降線になってきていることからも、今後の個人消費は期待できなさそうです。

また、企業の設備投資ですが、12月の耐久財新規受注は、前月比で4.3%減と予想外に落ち込んでいます。特に、設備投資の先行指標となる、航空機を除く非国防資本財の新規受注は1.3%減です。
企業の設備投資のほうも今後あまり期待できないようです。個人消費が期待できない以上、設備投資が増えないのは当然だと思われます。ウォール街はこの先の米経済にきわめて楽観的ですが、メインストリートのこの先の景気予想はかなり慎重だというのがわかります。

個人消費、設備投資とならんで内需で重要なのが住宅投資です。
この住宅投資が、米国の一時的な景気回復を牽引してきました。
この住宅投資のGDPへの寄与度が第3Qの+0.32%から第4Qは-0.32%と大幅に低下しています。
また、住宅市場の先行指標である12月の米中古住宅販売成約指数が2010年来の大幅マイナスの-8.7%でした。
ポジティブで楽観的な(脳天気ともいえる)アングロサクソン人の気質でしょうか、景気指標が悪いのはすべて天候のせいにする傾向がありますが、すべての地域で中古住宅販売成約指数の数字は低下しているので、天候のせいにだけにはできません。
金利上昇も大きな原因ですが、すでに住宅価格が平均的給与所得に比べてかなり割高(バブル)になっていることが一番大きな原因だと思います。給与所得が増えていない以上、これ以上住宅価格が上昇するのは厳しいと思われます。
住宅価格がかなり割高になっている以上、今後、住宅市場のバブルがアメリカ経済を牽引していくのは難しいと思います。

企業の収益予想もウォール街は過渡な期待をしていますが、かなり厳しくなってきています。売り上げが伸びず、リストラによる増益に限界が来ているからです。
IT企業やハイテク企業が新興国の企業のキャッチアップにより海外で苦戦しています。
しかも、欧州に比べて新興国よりも国内市場への依存度が高い米国企業は、米国内の個人投資、設備投資、住宅投資といった内需がこれから期待できない以上、増収も期待できません。
すでに株価のバリエーションは割高であり、相当高い増収増益への期待を織り込んでいます。
ウォール街の楽観的な期待ほど収益が達成できないとすると、1人ずつ強気な人が減っていき、最後は総崩れになると思われます。

中華圏が休みになって弾幕が薄くなってきたところで、ユーロや金が売られています。QEの追加縮小でもびくともしなかった金ですが、さすがに天敵の中国が休みになるとユダヤ金融資本が自分らの理想通りの値動きを強引につくってきているようです。
そのテーマは新興国危機のようです。フラジャイル5とか造語を作り上げてそれをこれからの投資テーマにしたいようです。
アメリカ景気失速をごまかすために新興国に注意を向けさせて危機を煽り、米国内にマネーを還流させることで米国株や米国債を買い支えさせようとしているようです。それでQE縮小の分を補うという魂胆なのでしょう。FRBが新興国のことを気にしていないという意見もありますが、いままで一度でもアメリカのFRB(すなわちその支配者であるユダヤ人のドル発行銀行)が他国の利益に配慮したことがあったでしょうか?
しかし、ユダヤ連中も一枚岩ではありません。モルガン・スタンレーが苦し紛れにアメリカの資産家のアンケートを持ち出しててきました。彼らの大多数はまだ株に強気だとかいう調査結果でしたが、そういう表面上は強気を装っている連中も自分以外の連中の強気に支えられてマーケットが底抜けしないうちに売り抜けようと考え始めていると思われます。ほとんどの資本家の心理状態がそういう感じだと思います。アメリカの景気回復を信じきっているような情弱はさすにがいないでしょう。
アメリカの最近のアンケート系の社会調査にもとづく経済指標は、偽りの景況感を出すために本音とは逆に強気になりがちなのであてにできません。
日欧米の株屋がここにきて、確たる根拠もあげず、精神論のように必死に買い煽ってきていますが、真に受けないようにしないといけません。
特に日本ではNISAとかいうものを持ち出してきて、最後のババを弱小個人投資家らに押し付けようとしていますので注意が必要です。


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[ 2014/01/31 14:27 ] 経済全般 | TB(0) | CM(0)
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