FC2ブログ

BullionVault

悪化する米経済指標


表面上では改善しているように見える米国指標ですが、重要なマクロ指標は確実に悪化しているという見方もできます。
短期筋が重視する雇用統計やISMやPMIや消費者信頼感指数などは今や景気を図る指標としては重要度が低下していると思います。○○月以来の高値とかいうのは、基準の時点をどこにするかでいくらでも都合よく解釈できるのであてになりません。
ポジショントークによる確証バイアスによってどの指標をどれだけ重視するかが変わってきますが、GDP成長率という視点でみればやっぱり米経済はさえないようです。

サブプライムローンで自動車売り上げは好調なようですが、前回紹介したチェーンストア販売は8月最終週も低調でした。7月、8月と第3四半期の3分の2はこれで個人消費がパットしないことになりました。9月に巻き返しても第3四半期のGDP成長率はあまり期待できなさそうです。
自動車同様、金利低下を見越した投機筋の駆け込み需要で、住居の建設ラッシュがあって建設指標は好調です。もっとも、MBA住宅ローン申請件数指数 は低下して、住宅ローン申請は低調なままです。住宅供給が過剰気味で在庫がだぶついてきているようです。
ボーイングの一時的な生産増で耐久財受注など製造業関係の指標は軒並み好調のようですが、工場受注EX輸送の数値は低調で、製造業全体の現状はさえないようです。製造業新規受注も減少傾向にあります。
自動車販売も外国メーカーは好調ですが、国内大手のGMが不調です。
貿易収支は改善しているようにみえますが、原油を除けば過去最高レベルの赤字です。シェールバブルの賞味期間はあと数年ですから、今の原油安に依存した経済モデルは数年後に反動減になってかえってくるはずです。そもそも米国内への資本流入の減少傾向が続いているので、この貿易赤字はいずれ維持できなくなります。ECB利下げでも米国への資本流入は増えないでしょう。
単位労働コストは市場予想のプラス0.5を大きく下回り、マイナス0.1でした。前回の大幅上昇はやはり一過性のものだったようです。
安定の賃金減のトレンドに戻りました。インフレ率が下がっているとはいえ、実質所得は下がり続けています。金融危機後、消費者の購買力はほとんどあがっていません。むしろ低下しているといえます。格差を是正して、中間層以下の購買力を高めない限り、個人消費や設備投資が増え、経済が加速することはありません。
7月の耐久財受注は市場予想を大きく上回りましたが、肝心の企業の設備投資の先行指標と見られる資本材(非国防、除航空機/部品)受注は前月比-0.5%とさえないものでした。
非農業生産性も市場予想のプラス2.5%であったところプラス2.3%だったようです。労働生産性もほとんど伸びずに中長期期的にみれば低下傾向にあります。

総じて、景況感を煽るためか、ソフト系、アンケート系の先行指標は好調ですが、結果がともなわなっていないようです。まさに、ポジティブでアニマルスピリッツなアメリカンだという感じです。
短期の投機筋が重要視し、マクロ経済的に重要度が低く、数字を人為的にちょろまかせる余地のある指標は好調ですが、あまり市場から注目されず市場にボラをもたらしはしませんが、GDP成長率にダイレクトにかかわる数字(賃金、個人消費、小売、設備投資、労働生産性等)ははっきり弱さが目立ちます。
今日の雇用統計も投機筋のお祭り日です。ボラが高くなって賭場は賑わいます。業者の手数料収入も上がります。
そんなかれら投機筋が注目するのがNFPや失業率ですが、はっきりいってアルバイトの数十万レベルの増減は全労働者の数からするとノイズにすぎません。
マクロの視点からすると、平均時給と労働参加率が重要です。


にほんブログ村 経済ブログへ
にほんブログ村

社会・経済 ブログランキングへ
[ 2014/09/05 16:14 ] 経済指標 | TB(0) | CM(0)
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
この記事のトラックバックURL

リンク
カウンター
相互RSS
検索フォーム
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

ブロとも申請フォーム
QRコード
QR


ロキソニン