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貧富の差拡大の主犯は量的緩和


私は読んでいませんが、「他人を攻撃せずにはいられない人」という本が売れているそうです。
自分の価値観や判断を絶対視して、それと違う人を徹底的に攻撃する攻撃欲の強い人は、遺伝的に右翼の人が多いとされています。ミラーニューロンの共感の働きが弱いのか他人の痛みに対して鈍感なようです。
日本のリフレ派と言われている人のほぼ全員が右翼脳の人のようですが(衒学的だが、その主張が論理破綻しまくっているだけにあの有名な方は例外か?)、彼らリフレ派の教祖であるポール・クルーグマンは自称リベラルで左派ということになっています。
クルーグマンはノーベル賞という威を借りて市場や一般大衆にその発言力で大きな影響力を持っています。
もっとも、ノーベル賞を受賞したリベラル学者としてクルーグマンに並ぶ知名度を誇るスティグリッツ教授は、量的緩和政策に対して最近は否定的なようです。
スティグリッツは、ECBの講じる方法が米国や英国、日本型の量的緩和(QE)に近づけば近づくほど、結果的に金持ちをさらに金持ちにしかねないと指摘しています。
ドラギ総裁のジレンマ、デフレと闘うと貧富の差拡大か
アメリカは金融危機後の量的緩和政策で(ゼロ金利、ツイストオペレーション、QE1~QE3)、株価を三倍まで釣り上げました。しかし、FRBの試算によると、その恩恵は上位3%の富裕層に集中しているそうです。
アメリカは日本と違って、平均すれば、株式が、個人の金融資産に占める割合が大きいのですが、それでも一部の人間がその株を独占しているのです。物理的な消費の限界、財やサービスの限界価値の逓減などから、富裕層は消費性向が低く、その富の多くは海外のタックスヘイブンで死蔵されることになっています。金が天下の回りものにならず、株高による資産効果の消費増は限定的で、中間層以下にトリクルダウンがほとんどしたたってこないというのが実情のようです。
アメリカでは株高で恩恵を受けている上位3%の富裕層を除く一般大多数の中間層・貧困層は、金融危機後、所得がほとんど増えず(低下しているという調査結果も)、実質的な購買力が低下しています。
イギリスでも同じような感じです。
イングランド銀行は2012年5月までに実施した3250億ポンドの資産購入が英家計資産を6000億ポンド以上増やしたと概算しています。
全ての国民が均等に金融資産を保有していれば、1人当たり約1万ポンド豊かになったことになりますが、現実はそうではないそうです。英家計の5%にすぎない富裕層が株式や債券、不動産などの資産の約40%を所有しているからです。イギリスやアイルランドはアメリカ同様、資産バブルに経済を委ねていますがかなり危険で不安定な状態にあります。それは、政治的なプロバガンダにすぎない中国のなんちゃって不動産バブルとちがって現実に破裂する危険性が高いものです。
日本では、株が個人の金融資産に占める割合は10%ちょっと程度なのでさらに資産効果は限定的で、量的緩和は、そのリスクや副作用にみあった実体経済の需要喚起につながっていないようです。
みんなが貧しくなるよりは一部が金持ちになったほうがいいだろうという反論にたいしては、総消費が落ちますから国全体の経済のパイが縮小していると再反論することが可能です。

また、スティグリッツだけでなく、ノーベル賞候補最右翼のリベラルエコノミストであるジェフリー・サックスは以前から、財政の持続性を軽視したクルーグマンに否定的です。
サックス教授:クルーグマン氏は「荒削りなケインジアン」
サックスのクルーグマン&サマーズ批判
最近でも、クルーグマンが「日本への謝罪」を建前として、EUをディすっていましたが、これに対してサックス教授は、「クルーグマンは日本の財政政策を褒めているが、日本は20年間にわたり巨額の財政出動を続けてきたが何の効果もでていない。その結果、政府債務はGDPの135%に膨れ上がっている」とコメントしています。


本日、ECB理事会があります。
本来、ECB総裁はドイツ人がなることがあらかた決まっていましたが、土壇場になって、アメリカやユダヤ資本のロビー活動で、ねじ込んできたのがドラギだと推測します(個人的な陰謀論です)。
ドラギは元GSでイタリア人です。
ドイツなどユーロ圏北部(欧州中部)の経済的に豊かな国は、財政政策は緊縮財政で、金融政策はリフレファイターという傾向にあります。
一方、ラテン系のイタリアなどの南側諸国は、政府の財布の紐がゆるく、そのため、金融緩和政策を好んでいます。イタリア人はアメリカ人に近いといっていいと思います。アリがドイツでキリギリスがアメリカやイタリアやギリシャです。
イタリアとしては金持ちのドイツなどから金をせしめてきたいのです。フランスも豊かな北側諸国から南側に転落しようとしています。
この南北格差を利用してドイツに圧力をかける存在として適任だったのがイタリア人のドラギです。
もちろん、彼に期待されているのは、金融緩和によってユーロ安に誘導してドルの購買力を維持することです。
ECB理事会内では現在、24人の理事会メンバーのうち7~10人がFRB型の量的緩和実施に反対しているそうです。反対しているのはメルシュ専務理事、ラウテンシュレーガー専務理事、ドイツ、オランダ、ルクセンブルク、エストニア、ラトビアの中銀総裁です。スロバキア、スロベニア、オーストリアの中銀総裁も反対の可能性があるそうです。フランスは豊かな北側国から南側に転落しようとしています。
本来なら、格差が拡大する量的緩和政策は富裕層を利するものですが、ユーロ圏ではおもに富裕国が量的緩和に反対しているようです。
ドラギの狙いは、イタリア国債とスペイン国債にあると思います。
量的緩和で国債を買いとってECBのバランスシートを拡大するには、ある程度大きな経済規模の国の国債を買う必要があります
とはいっても、ドイツは財政黒字で、これからしばらくは国債の発行がほとんどないでしょうし、今の長期債の金利は下げる余地がないところまで下げてきています。
イタリアとスペインの10年債の利回りは、米国債の10年債とほとんど同じですが、若干高めです。ドイツなど富裕国からすると、為替リスクのある米国債よりも、域内でそれがなく、金利も若干高めのイタリア債やスペイン債のほうが魅力的です。
しかし、アメリカとしてはQEも終了したことでどうしても、米国債をドイツなどに買わせたいところです。米国債の人気はただでさえ落ちています。外貨準備の運用で仕方なしに買っている中国も購入額は減らしてきています。ロシアやブラジルなどは景気も悪く、反米傾向が強まっているので今後、買いは減っていくでしょう。また中東諸国も原油安によって米国債を買う余裕がなくなっています。アメリカは国債の消化の半分を国外に頼っていますが、いまでは一番従属的な日本だけが頼りです。
ECBが量的緩和によってイタリアやスペインの長期債権の金利を米国債よりも大幅に下げることができれば、米国債の魅力が増します。そうなれば、減少傾向にある欧州の米国債購入が再び増えることになります。そうなれば欧州から米国への資本流入がおこり、ユーロ安・ドル高になってドルの購買価値を維持することもできます。
これがアメリカやユダヤ資本がドラギに対して期待しているベストシナリオだと思います。
ただ、ドラギに対しては、その運営スタイルに不満の声があり、辞任観測という報道もされています。ドイツは日本と違って、アメリカの都合のいいようには、一筋縄にはいかないようです。


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[ 2014/11/06 17:29 ] おすすめ | TB(0) | CM(0)
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