FC2ブログ

BullionVault

金融緩和政策で、金持ちはますます富み、貧乏人はますます貧乏になる


2014年第4・四半期の米国の家計純資産は82兆9100億ドルで、前四半期から1兆5200億ドル(1.9%)増加し、2013年第4・四半期以来の高い伸びとなりました。これを受けて、アメリカ提灯持ちメディアであるロイターなどは、先行きの個人消費を占う上で明るい材料とみられると報道しています。
一方で、第4・四半期の家計債務は年率2.7%増の2兆ドルで、前四半期の1兆8900億ドルから大幅に拡大しています。

ゼロ金利政策+量的緩和政策によって株価は右肩上がりに上昇しています。
アメリカの家計は日本の家計よりも株を保有しているといわれています。
もっとも、それは富裕層に限定されます。富裕層が大量の株を持っているので平均値があがっているだけです。
実際は、上位1%が大半の株を持ち、残りを20%がある程度の株を保有している状態です。
大多数の80%の家計はわずかな株しか保有していません。
アメリカ人の下部80%は米国の株式市場の5%未満しか所有していません。一人あたりが持っている株式数は微々たるものです。にもかかわらず、株バブルが弾けると年金が危なくなります。
Rich vs Poor_0
株価が上昇しても、資産効果による個人消費がほとんど増加していないのは、消費性向の高い中低所得者が株高の恩恵をほとんど受けていないからです。

その一方で、アメリカの中低所得は、アメリカン・ドリームを夢見みて、緩和政策による低金利を利用して積極的に借金をふくらませています。
ia3_Vurrclqc (2)

昨年度、燃費が悪いが、強いアメリカの象徴である大型のピックアップトラックやSUVがサブプライム層に爆発的に売れたのはこのためです。かれらはローンを組んで自動車を購入しました。
また、教育こそが上に這い上がるチャンスだと信じて、他国に比べて圧倒的に高い大学の学費のために教育ローンを組んでいます。
もちろん、教育で格差の是正はそれほど期待できません。
アメリカでは、学歴と所得の相関は低く、全員が同じ教育を受けても、所得の不平等は約9%しか減らないそうです。この数字は今ではもっと下がっているはずです。
金融経済で産業が空洞化し、新興国のキャッチアップや、技術革新により、高等教育を受けた人材の需要は激減しています。
実際、リーマン後に新しく創出された若者の雇用の大半は、小売や飲食などの接客業の単純労働です。生産性が低い職種のため、賃金は安いです。学費ローンの負担は重く、結婚する余裕がないため世帯形成が進んでいません。そのため、家や車や耐久消費財が売れず、少子化に拍車をかけています。
アメリカの学生ローンは、金融機関のロビー活動によって自己破産が禁じられています。
これで、アメリカの若者は、一生、銀行の奴隷になります。アメリカに敗者復活のチャンスは限られています。
リバタリアンは、政府の規制をなくし、自由に競争したほうが、イノベーションが生まれ、アントレプレナーが増加すると信じています。いわゆる「意識が高い」といわれる上昇志向の強いギラギラした人にそういう右翼系の脳みそアメリカンな価値観のひとが多いのは事実でしょう。アップルウォッチに跳びつきそうなステレオタイプの人です。
しかし、現実は、アメリカはチャレンジするにはリスクの高い国です。そのため、イメージとは逆に起業は激減していす。社会階層の固定化、格差の固定化は先進国のなかで最悪です。
逆に、大きな政府でセーフティネットのしっかりしているフィンランドなどのほうが、起業数が増加しています。帰る場所があるので、積極的にリスクテークすることができるからでしょう。

このように、金融緩和による株高で、金持ちはますます豊かになり、金融緩和による低金利で、貧乏人はますます借金をふくらませています。金融緩和を積極的に評価するクルーグマンなどはリベラルぶっていますが、格差拡大を権威付けしているだけです。
アメリカの家計のポートフォリオを見ると、キャッシュや普通預金などの流動性資産はほとんどありません。膨れ上がった今の米国の株式市場のバブルをさらに膨らますには家計はほとんど期待できません。
自社株買いもそろそろ厳しくなってきました。自社株買いで株式相場が押し上げられるのは健全ではありません。自社株買いは経験則上、リセッション入りの前兆という見解もあります。
企業は、将来の成長に自信がないので、余剰金で、設備投資を増やし、それに伴い正規雇用者を増やしたり、賃金のベースを引き上げたりするのに消極的です。
労働法や弱体化したとはいえ組合があるので、一度正規雇用者を雇うと解雇は困難です。一度上げた賃金を簡単に下げることもできません。
そのために、自社株買いに余剰金を使うのですが、これは、将来の企業の成長を犠牲にすることを意味します。

米国はドルバブル、株バブルの延命のために、日本と欧州に量的緩和を押し付けてきました。
ドル高にしておけば、将来QE4が使えます。QE4を行えば金利は強引に引き下げることができます。
目先最大のリスクは株バブル崩壊です。今はある程度の金利高を容認して、ドルのレパトリを誘導して、債券市場から株式市場にフローの流れをおこしたいのでしょう。
その金利上昇を容認することで、成長を夢見て、債務のレバレッジを拡大してきた世界中の新興国、そして、米国内の中低所得層が犠牲になります。
彼らは、喧伝されてきた成長戦略に煽られて、積極的に借金をふくらませてきましたが、ハシゴを外されました。金利上昇で利払い負担が増加して余裕がなくなります。その一方で、金を貸している側である富裕層や銀行は、金利上昇により資産収入が増加します。株バブルも延命するので彼らは痛みません。
ドル高は、世界全体のGDPを押し下げるようですが、米国内でも個人消費を冷やし、国内成長率を低下させると思います。
もちろん、そうとはいっても、FRBなどのアメリカの支配者の優先事項は世界経済の成長や米国の景気回復ではありません。
自分たち、すなわち、ユダヤ資本家やアングロサクソン資本家などを中心とした資本家の利益が最優先です。米国経済や世界経済といった器はその手段にすぎません。
かれら富裕層の利益が常に優先されてきた結果が今の格差拡大です。
The Richest Have Never Been Richer: US Household Assets Rise To Record $97 Trillion (As The Poor Get Poorer)


にほんブログ村 経済ブログへ
にほんブログ村

社会・経済 ブログランキングへ
[ 2015/03/13 17:24 ] おすすめ | TB(0) | CM(0)
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
この記事のトラックバックURL

リンク
カウンター
相互RSS
検索フォーム
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

ブロとも申請フォーム
QRコード
QR


ロキソニン