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アジアインフラ銀行は、中国主導の世界共通通貨への布石


米財務長官、IMF改革承認を議会に要請 戦略的に重要
国際通貨基金(IMF)は融資のかわりに、民営化、資本規制や中小企業・労働者保護規制の緩和、市場開放といったワシントンコンセンサスを押し付けて新興国の経済を破壊するものとして悪評が高いものでした。ワシントンコンセンサス(リバタリアニズム・新自由主義)を受け入れて外堀を埋められた新興国では、アメリカのユダヤ資本家のハイエナ行為が横行し、経済が混乱して格差が拡大しました。
IMFは国際機関でありながら、その目的は、あくまでアメリカとドルの国益を守るものでした。
そのため、ノーベル経済学者であるスティグリッツなどから猛烈な批判を受けていました。
そのIMFの出資比率ですが、経済成長に伴い中国が3位に浮上しており、2位の日本とほとんど比率に差がなくなってきています。
他の新興国も軒並み、出資比率を増加させてきました。
中国を始めとする新興国は、さらなる出資分担金増を要求しました。新興国はGDPが増大しており、GDP比の出資比率からすれば当然の主張だといえます。出資比率増加は、資本的多数決であるIMFでの発言権の拡大を意味します。
新興国の出資比率拡大は、IMF改革にとって必須のものでした。
これに対してIMFの理事会は、新興国の出資比率を大幅に拡大する組織改革案を正式に承認しました。
当時、IMFの専務理事だったストロスカーンは「IMFの65年の歴史のなかで最も根本的な運営改革」と語っています。
ところが、米国の議会はこれを承認しませんでした。
経済の専門家であるストロスカーンも濡れ衣とも噂されるスキャンダルで失脚しました。代わりに、フランス出身の実質アメリカ人のラガルド(経済学の門外漢)がその後任になりました。彼女は、操り安いスポークスマンみたいなものでしょう。アメリカでは女性でありかつ、夫がノーベル学者、元大統領などネームバリューがあると有力なポストが手にはいりやすいようです。

今回の中国主導の、アジアインフラ銀行はIMF改革が失敗したことで、その代替手段として構想されたものです。
これによりアメリカは孤立化の危機にひんしています。
中国「アジアインフラ銀」、ドイツ・フランス・イタリア参加の意向。孤立する米日。
身内からもこの対応に批判がでてきています。
ルー財務長官は、米国が承認を遅らせていることで、他国は国際機関に対する米国の姿勢を疑問視している、と指摘して、IMFの改革を議会が承認しないことは「戦略的に危険で間違いだ」と述べています。
米財務長官、IMF改革承認を議会に要請 戦略的に重要
もっとも、共和党とユダヤロビーが牛耳る議会が、承認することはないと思います。

中国の、今回のアジアインフラ銀行設置の狙いは、国内の、製鉄などの余剰設備や高速鉄道などのインフラの輸出することもありますが、人民元の国際化が大きいと思います。
中国は、今年、IMFが予定する5年ごとのSDR(特別引き出し権)の構成通貨の見直しに合わせ、人民元の採用をめざしています。米ドル、ユーロ、英ポンド、日本円に次ぐ第5の国際通貨としての地位を確立する狙いです。
中国、人民元のSDR通貨採用めざす IMF特別引き出し権

もし、この採用をまたしても米国が拒否することになると、中国は、SDRに替わる、国際共通通貨構想を立ち上げてくると思います。BRICS開発銀行やアジアインフラ銀行はその布石にすぎないと思います。
中国人民銀行の周小川総裁らが、ドルに替わる基軸通貨として提案している新SDRは、そのバスケットに人民元などの新興国の通貨、そして金を含むものです。これに合わせて、中国やロシアは金準備を増やしています。
ノーベル経済学賞を受賞したロバート・マンデル教授は、SDRの構成通貨である米ドルとユーロへ中国人民元を加え、この3つの通貨に金を組み入れた国際金本位制を創設する(現在のポンドと日本円は除外される)ことを提案していますが、これと同じです。
新SDRは、中国が提唱する、アジアと欧州を結ぶ「シルクロード経済圏」構想の中核をなすものになると思います。
中国「シルクロード経済圏」計画、来週詳細を公表か=現地紙
中国は、アメリカがアジアインフラ銀行に参加するなら歓迎すると挑発していますが、もし、このままアメリカがこれに反発するのなら、中国が構想する、世界共通通貨(新SDR)から、ドルは除外されることになります。
そうなれば、ドルは基軸通貨特権のみならず、その購買価値をも大きく失うことになります。



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[ 2015/03/19 12:21 ] おすすめ | TB(0) | CM(0)
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