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ゴールドマンの米利上げ観測、後退


あれだけ米経済が絶好調と喧伝していたゴールドマン(パペット)が、ここにきて利上げ観測を後退させてきました。
9月の利上げ予想だったのを、景気回復が弱いことを理由に、2015年末か2016年利上げ開始に変更したようです。
ここ数日は、週末にイエレンが、年内に利上げがあると発言をしたことで、右翼マッチョ系ブル投資家が好感してリスクオンになり、株やドルが買われていましたが、かれらはイエレンの発言の都合のいいところだけを解釈しているように思います。
イエレンは、年内利上げの前提条件として、景気が期待どおりに回復すればということをはっきりいっています。指標次第ということです。
昨年の第4四半期もオバマケアの医療負担増でみかけの数字は潜在成長率ギリギリのラインをキープしていますが、アメリカの経済的な体力はあきらかに落ちています
ことしになって、米国の第1四半期GDP成長率は、指標がでるたびに大手の金融機関の下方修正がつづいています。個人消費もさえませんでした。
昨年の第一四半期同様に、マイナス成長(リセッション)を予想するところもでてきています。
昨年はもっぱら、異例の寒波のせいにされました。ことしも強いアメリカを信じる右翼系のブル投資家やエコノミストは指標の悪化をもっぱら寒波のせいにしていますが、さすがに2年連続なので、天候のせいにする声のトーンも昨年と比べて控えめです。
天候の影響のない昨年の第4四半期から景気は下降気味ですし、寒波のない南部や西部の景気も悪いですから、天候のみのせいにはできません。港湾施設のストのせいにもされていましたが影響は限定的でしょう。
第1四半期の指標は、雇用統計以外は総崩れ状態だったので、その反動(平均への回帰)でこれから多少は指標もいい数字がでてくると思いますが、昨年ほどのV字回復は難しいと思います。
昨年、米経済は夏場に一時的に上向きました。その短期の景気循環の上昇は、リーマン後、買い控えされていた自動車のペントアップ・デマンドが牽引しましたが、それも一巡しているので今年は期待できません。
先ほど発表されたGMの自動車販売も市場予想+0.1%のところ-2.4%と非常に悪い数字がでてきています。
逆に昨年、自動車ローンで無理に自動車を買ったサブプライム層のローンの支払い負担が今年の消費の足を引っ張りそうです。
米経済は昨年夏に短期の景気回復がピークアウトしてダウントレードです。一方、世界不況のなかにあっても欧州経済は少しずつ回復の兆しがみえます。中国は、長期持続的かつ安定的な成長のための以前に比べると成長率は減速してきており(規模が拡大しているので当然のニューノーマルです)、足元でも一時的に景気が停滞していますが、それでも米国など他の主要国との相対比較では堅調だといえます。
格差が拡大して賃金が下がり、中間層が貧困層につぎつぎに没落している日米(日本の生活保護受給者は過去最高、NYのホームレスの数も過去最高)と違い、中国では、賃金が右肩上がりに上昇して、貧困層から中間層への階層移動がスムーズにおこなわれているからです。住宅価格の上昇も日本やアメリカ(イギリスやカナダなのアングロサクソン国)と違って、賃金の上昇とバランスがとれています。小売売上も二桁台の成長を維持しています。
このように足元では米経済と欧中経済のベクトルの方向の違いによるコントラストがあります。
また、金融政策の点でも、利上げやるやる詐欺で結局先延ばしをせざるを得ない米国、QEを終了してもバランスシートを縮小できないFRBに対して、今予定されているQEがきちんと実行されたとしても、なお、FRBよりもはるかに小さいサイズにとどまるECBのバランスシートといったコントラストがあります。
ジョージ・ソロスや、デイヴィッド・ヒュームの理屈(シンプルだがオッカムの剃刀的に説得力のある需給法則)でいえば、金融政策の面でもドル高は肯定できません。
今現在の市場はこれらのコントラストを織り込んでいません。
ファンダメンタルズを無視した投機的なドル高はいずれ修正されると思います。
日本の金融機関のサラリーマンエコノミスト(アナリストやストラテジストとか横文字の仰々しい名前がついていますがどれも同じです)は、予想がはずれた場合の保身のため、だいたい権威にすがってGSと同じ予想(はずれても言い訳が効く)をとることが多いのですが、GSが急にハシゴを外したことでその修正を余儀なくされていると思います。


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[ 2015/04/01 23:10 ] 市況 | TB(0) | CM(0)
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