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中国バブルはたいした問題でない。本丸は日本とアメリカのバブル崩壊


中国株急落におびえるシンガーさん、ゴールドマンに耳傾けよ
オオカミ少年のように、何年も中国のバブルは崩壊しつづけるといいつづけてきた右翼系識者にとって、最近の中国株暴落はメシウマのようです。一時はしおらしくなっていた中国崩壊論は最近ふたたび活性化してきてネットを賑わしています。
しかし、かれらにとって残念なことに、中国の株バブル崩壊が実体経済に与える影響は限定的でしょう。
日本やアメリカとの最大の違いは、いまだに中間層の実質所得が伸び続けている点にあります。さらに、高い貯蓄率をキープしちています。
成長が追いつくかぎり、バブルはバブルでなくなります。
中国で企業の資金調達のうち株式市場からの調達は5%未満程度しかないそうです。メインは銀行融資です。その点はアメリカや日本よりも欧州に近いといえます。企業の成長にはほとんど影響がないと思われます。
また、株式投資家は全人口の7%にすぎず、信用取引で証券会社から資金を借り入れ株式を購入している個人投資家は全体の3.5%だけのようです。家計のバランスシートは株暴落でもほとんど傷まないでしょう。
上海総合指数は6月12日までの1年間に152%上昇しましたが、消費拡大にはほとんど寄与しなかったようです。そのため、同指数下落の場合も影響は限定されるようです。
心配されている日本への観光客の爆買いもそれほど影響はないでしょう。
いまでもミナミは中国人の観光客だらけです。旅行のキャンセルも特段発生していることはないようです。
アメリカのGDPが実質ゼロ成長なのに対して、中国のGDPは高い成長率をキープしています。これは貿易収支や小売売上からも裏付けできるもので、アメリカよりは嵩上げ(粉飾)の度合いは低いと思われます。中国は1%~2%からサバを読んでいるようですので、実際は5%~6%台の成長率だと思います。
実際よく右翼が引用する鉄道輸送量の減少も、重厚長大からの産業構造のシフトによって石炭やコークスの使用量が減っているのもありますが、鉄道輸送からトラック輸送にシフトしているのが大きいと思います。
電力消費量も前年同月比の上昇率のグラフだと減少しているようにみえますが、前月比の絶対的な使用量自体は右肩あがりに上昇が続いているようです。
アメリカの場合は2%ぐらい下駄を履かせているようですので、実質ゼロ成長です。
日本もアメリカもバブル経済で消費性向の比較的低い富裕層の消費は堅調ですが、これは長続きはしないもので総消費を結局減らすものです。
中間層復活の鍵を握る製造業は、日本もアメリカも、鉱工業生産指数の製造業部門が低調なままで回復どころかゆるやかに下降線をたどっています。
ILOの報告書によると、

最近の経済成長パフォーマンスの低下を説明するのに重要な要因は、世界的な総需要不足だ。特に、労働収入と生産性の間の断絶が進んだことが、結果的に民間投資の削減につながり、個人消費や世界的な総需要に影響している可能性がある。悪循環が進行中の現状では、低需要が生産性および雇用に影響を与え、結果的に需要をさらに低迷させている。事実、通常の状況下よりも雇用が減退し生産性が緩慢となれば、賃金総額は悪影響を受け、それが次には家計消費に悪影響を及ぼし、その結果、全体的な総需要にもマイナスの影響を及ぼすことになる。


そうです。
過少消費理論を国際機関も認めているようです。
アベノミクスが目を背ける日本の「賃金格差」

ILOによると、特に、2007年と2013年を比較して実質賃金が低下しているのはギリシャ、アイルランド、イタリア、日本、スペイン、英国であり、その主な原因は、雇用形態の構造的な変化によるそうです。
アメリカのワシントンコンセンサスによる新自由主義に支配されているイギリスや日本、それにIMFが金を貸してやるかわりに、ワシントンコンセンサスを押し付けたアイルランド、イタリア、ギリシャ、スペインなどの実質賃金が低下して、総消費が減り、景気が悪化しているようです。

アベノミクスによる円安で国民全体の富を減らすことで、恩恵を受けているはずのトヨタはまた税金を支払わなくなるかもしれません。
純益2兆円なのに。トヨタが5年も法人税を免れた税法のカラクリ
日本国内の自動車販売&セールスは低調です。
アメリカの自動車販売は好調ですが、株高の資産効果によるセカンドカー&サードカー購入、そしてサブプライム層の利上げ前の駆け込み需要のローンによる自動車売上で、どれも持続性はないでしょう。
住宅市場も好調ですが、これも金利上昇前の駆け込み需要、金持ちの投資目的の不動産転がしがメインでしょう。
実際、アメリカの持ち家比率は下がり続けています。
中国の住宅価格は下がっています。人口数もまだ増えているので中国の不動産市場にはバブルはなく、過熱感はありません。
一方、イギリスやアメリカは住宅価格が上昇して再びバブルが発生しているようです。
中国株のバブルよりもえげつないのがアメリカ株のバブルです。ダウやS&P500も強烈なバブルですが、なかでもナスダックはえげつないです。ナスダックのバイオテクノロジー指数では、構成銘柄約150の内、40社が黒字で110社が赤字。しかも上位5社(ギリアド、アムジェンなど)で指数全社の利益の83%を稼いでいるそうです。指数PER50倍で、成長余地はほとんどないでしょう。
特許権はいずれきれます。アメリカの製薬会社のレントシーキングビジネスモデルはいずれ破綻します。


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[ 2015/07/16 20:30 ] 市況 | TB(0) | CM(2)
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[ 2015/07/16 21:15 ] [ 編集 ]
Re: 論説,大変参考になります
g○○erさま
お久しぶりです。
褒めていただいて恐縮です。
これからもよろしくお願いします。
[ 2015/07/16 21:31 ] [ 編集 ]
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