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繰り返す、利上げ先送り


今週のFOMCではふたたび利上げが先送りされるという予想が趨勢的になっています。
米景気は好調、だから、次のFOMCでは利上げありだという市場関係者の予想が、直前になって今回はないだろうというパターンは、これまでも繰り返してきました。
一般的に利上げは、インフレ率の上昇と景気の良さを意味するので株価にはプラスのはずですが、最近の金融相場では利上げは株にとってマイナスというのが一般的な見方です。米国株の上昇はQEとリンクしていましたし、QE終了後の米国の株バブルをささえているのも、日本や欧州のQEと、ゼロ金利で調達した社債発行による自社株買いです。
しかし、今回の米国の株バブル相場は、利上げやるやる詐欺でドル高を誘導して、それで米国内にマネーを還流させて延命させている側面もあるので、利上げ延期となり、ドルが売られるようになると、株にはむしろマイナスになる可能性も高いと思います。

アメリカは、国力の衰えを補うために、金融緩和でマネーを量産します。もっとも、潜在成長率が鈍化し、資本利潤率が低下した国内には投資先がなく、利回りを求めてマネーは、新興国に流出しました。
このホットマネーを引き締めて一気に、国内に還流させ、新興国の経済、すなわち世界全体の経済成長の犠牲と引き換えに、国内に株バブルを発生させて、米経済の延命を図る手法は、アジア金融危機→テックバブル→その崩壊といったのルービノミクスのときと今でも状況が同じです。テックバブル崩壊をカバーするために新たにサブプライムバブルを発生させましたが、その崩壊のカバーが今現在、米国で発生している株や自動車、不動産のバブルだと思います。

右翼系の市場関係者は、今年が始まってから、一貫して、米景気は強いので次のFOMCで利上げがあると予想してきました。
米国かぶれの日本の市場関係者の多数意見もそうでした。
しかし、信用性の低い米経済指標をみても、利上げに耐えるほども、米経済に成長の加速はみられません。
成長率は、リーマン後の自律反発後の巡航速度です。景気が悪いといってQE3を開始したころからみてGDPの成長はまったく加速していません。
原油価格が低迷しているので、インフレ予想の2%には全然達していません。
一般的に利上げはインフレの懸念があるときにするものですが、その気配すらありません。
原油価格などの下落により設備投資も低調です。そのため、生産性も低迷しています。
失業率が低下しているのも、高齢化によってリタイアする人が増えているからですし、労働参加率は過去最低水準のままです。
労働者数増加も、人口増からくる自然増の域を得ていませんし、ほとんどが高齢者の単純労働です。
大卒などの若者の仕事は増えていません。
だから、消費者の多数派を占める中産階級の実質賃金は減少傾向のままで、小売売上などの個人消費は弱いままです。
中国の場合は、景気は鈍化していますが、米国と異なり、個人消費は堅調です。
小売売上は前年同月比で二桁ののびを維持しています。そのため、賃金も二桁近いののびをみせています。
メディアはアメリカの小売売上が絶好調と煽っていますが、せいぜい調子のいい月で前年同月比+1%~2%程度です。実質的な物価上昇を除けば、ほとんど増加していないといえます。
また、中国は、米国と違い、住宅価格の上昇を賃金の上昇が上回っています。米国の住宅市場は明らかにバブルですが、中国は、まだバブルとはいえないといえます。
米国と異なり、まだまだGDPに占める個人消費の割合は低いので、成長にのびしろが残されています。
都市化も半分しか終了していません。戸籍制度などの規制緩和によって農村住民の都市への移転が進めば、産業構造におけるサービス業の占める割合が高くなるので、労働生産性が上昇して、GDPは成長します。
一方、米国のGDPの7割は個人消費ですから、この個人消費が弱いままの今、利上げをするのは厳しいと思います。
市場のボラが高くなっているから、利上げができないのではなく、FEBが強引な利上げを強行する恐れがあるから市場のボラが高くなっているのです。

ゴールドマンと、米財務省、ロスチャイルド系のユダヤ投機筋、そしてFRBは中の人が同じです。
ゴールドマンが今週の利上げがないといっているのですから、今月の利上げは先送りでしょう。
結局、中国の人民元の基準値引き下げは、FRBの利上げ先送りのための牽制パンチだったのかもしれません。
ゴールドマンは、最近、原油価格の予想を大幅に引き下げました。ひょっとしたら20ドルになるかもしれないと、ベースの予想以外に極端な数字をだして、市場の恐怖感を煽る手法は金のときと同じです。
この狙いは、イランにS300を供給することでイスラエルの制空権を奪うロシアに対する制裁の意味もあるとおもいますが、日銀に対して追加緩和の圧力をかける狙いもあると思います。
日銀の黒田総裁は今、窮地に立たされています。かれの強気のインフレ期待はそろそろ、市場の信用を完全に失いつつあります。
また、黒田のボスである安倍総理の支持率も株価低迷とともに低下傾向にあります。このタイミングで、戦争法案を強行採決すれば、支持率はさらに低下します。内閣総辞職になって政権交替というじたいになれば、当然、黒田総裁のクビもとびます。
強行採決の世論の批判をそらす援護射撃として、黒田総裁は、サプライズの追加緩和を近いうちにおこなってくる可能性があります。
株価を支える日銀砲も弾切れが観測(年金のほうも弾切れが近い)されていますので、今このタイミングで、追加緩和をでしかけてくる可能性は否定できません。
ゴールドマンが先物で日本株を売っているのも、日銀への追加緩和の圧力かもしれません。
9月の利上げ見送りでドルが売られても、日銀の追加緩和でカバーできます。


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[ 2015/09/14 19:33 ] 市況 | TB(0) | CM(1)
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[ 2015/09/15 14:17 ] [ 編集 ]
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