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復活のコモディティ&新興国


今年も、残すところ、あと4分の1になりました。
昨年末に、ここでした今年の予想をしました。市場予想の多数意見と真逆の逆張り予想でしたが、今のところ、当たらずといえども遠からずのようです。
2015年10大予測+ブラック・スワン10
ただ、「9コモディティ、金、新興国通貨リバウンド」だけは、今のところ大外れです。
しかし、最近、市場ではそれもかわりつつある兆候がみられます。

中国経済は、投資主体の高度経済成長にブレーキをかけて、消費主体のより緩やかな経済成長に移行しつつあります。
これをもって、日米の右翼関係者は中国の弱体化だと興奮しているようですが、中国共産党の既定路線といえます。短期的な景気循環の浮き沈みでいえば、夏場は少しダウンしたようですが秋以降、また上昇していくと思います。
実際、経済指標や市場コンセンサスほども中国経済は減速していないといえます。
主要工業製品生産量の伸び率と工業成長率の関係を利用して換算した、中国の2015年上半期のGDP成長率は、5.3%程度になるそうです。
これは政府発表の7%を下回ります。
一方、GDPを生産側からではなく、消費側からみると中国の成長は過小評価されているとみることもできます。
中国の統計の弱点は小売や物流などの第三次産業だそうです。

小売や物流も国有企業が担っていた計画経済時代にはきちんと統計をとっていたのですが、市場経済に移行して自営業や民間企業が小売や物流の担い手の中心になったのに統計の態勢の転換が追いついていません。中国は第3次産業がGDPに占める比率が46%しかなくて国際比較すると異様に低いのですが、これは第3次産業が未発達だからというよりも、第3次産業が統計によって十分に把握されていないからだと思います。

小売や物流も国有企業が担っていた計画経済時代にはきちんと統計をとっていたのですが、市場経済に移行して自営業や民間企業が小売や物流の担い手の中心になったのに統計の態勢の転換が追いついていません。中国は第3次産業がGDPに占める比率が46%しかなくて国際比較すると異様に低いのですが、これは第3次産業が未発達だからというよりも、第3次産業が統計によって十分に把握されていないからだと思います。


中国の成長率は本当は何パーセントなのか?

実際、中国の小売などの個人消費は好調です。小売売上が物価上昇分を控除すれば、ほとんど伸びていないアメリカとは対照的です。
この数字は、アメリカの投資銀行などのショッピングモールの売上リサーチ、ナイキ、アップルなどの中国市場での売上からみて信用性の高いものです。
さらに、この好調の小売売上には、アリババなどのネット通販のものは把握されていないようです。中国の8割世帯がネットショッピングを利用しているそうです。3億人のネット小売市場は当然世界最大です。売上は日本の5倍の50兆円ともいわれています。
日本はTPPに加盟しました。
TPP加盟国のGDPを合わせると世界の3分の1とのことですが、大半はアメリカと日本の二国のぶんです。その二国の小売市場に伸びしろはほとんどありません。TPP加盟国は人口でいっても世界の10分の1程度、市場規模としてはそれほど大きくありません。中国やロシア主導の経済圏には太刀打ち出来ないでしょう。

中国の消費主導の経済、第3次産業構造への移行は順調のようです。
中国も今後は、国全体の人口は減少してきます。もっとも、都市化が半分しか終了していないため、多くの労働者が農業に従事しています。
この労働者が、地方の中核都市に移住しサービス業に従事することで、生産性は今後も上昇していくと思われます。
そのキャッチアップの間は中国の成長は続くでしょう。
結局、経済成長は、生産性のキャッチアップと人口増によって決まります。
ピケティが指摘したように、国による生産性の違いは長いスパンでみればほとんどありません。アメリカはイノベーションの国だ、日本はものづくりの国だという思い込みと優越感は、悪い愛国心、民族主義につながり、レイシズムを生みます。
生産性は収斂していきますが、グローバル化とITなどの技術革新によって、その収斂はこれまで以上に早いピッチで進むと思われます。
先進国の生産性は今後、低下し、新興国の生産性は逆に上昇します。
そうして新興国では貧困が減っていき、個人消費は増えます。
生産性のキャッチアップだけでなく、新興国の多くはまだ人口が増えています。
新興国経済は過去なんどもアメリカの金融政策に振り回されました。
アメリカは金兌換を約束することで基軸通貨特権を得ましたが、その約束を破りました。デフォルトです。
金兌換を停止し、双子の赤字を抱えたアメリカのドルは通貨のファンダメンタルズからみたら売られる運命にありました。これを阻止するために、アメリカが考えだしたロジックが、為替は金利差で動くという筋書きでした。アメリカは、貿易などの実体経済を凌駕する巨大な為替カジノをつくりあげて、為替をコントロールしてきました。市場ではなく、FRBが為替市場の価格を決定してきたのです。
この管理市場により、新興国は、なんども通貨危機を引き起こされました。そのたびに新興国はもうオワコンだといわれました。しかし、アメリカの恣意的な経済政策によって時に足を引っ張られながらも、結局、新興国の成長は続いています。
新興国の成長が続く限り、コモディティの需要は増加します。
アメリカは生産性も労働人口も今後は減少してくので成長ののびしろがなく、国も地方自治体も民間も借金だらけですから、そのうち元利が払えなくなります。
中国とは逆に、アメリカの経済は市場コンセンサスや指標の数字より実際は悪いと思います。
FOMCのあとに、雇用統計が市場予想を下回り、下方修正もありましたが、いままでの下駄をはかせていた分の帳尻を合わせているだけです。
シェール関連の大量解雇など民間の発表と労働省の大本営発表の間にはまだまだ乖離があります。
さらなる下方修正があってもおかしくありません。
貿易収支や企業の収益、生産性の低下からすれば、アメリカ経済はかなり悪い状態にあるといえます。
あれだけ、強いアメリカ経済を吹聴していたGSも、いまや、2016年のなかごろまではFRBの利上げはないといっています。利上げ延期はドル売りになります。
その一方、あれだけ、新興国やコモディティを売り煽っていた、MSも、新興国やコモディティの買いに転じたようです。
Morgan Stanley says time to buy EMs, commodities
これから期待されるシナリオは、米国売り、ドル売り、株売り、新興国買い、債券買い、資源買い、金買いです。
それが世界全体の成長に資することになります。



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[ 2015/10/07 19:09 ] おすすめ | TB(0) | CM(0)
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